作成者別アーカイブ: 原田 敬美

ニューヨーク、リンカーンセンター、女性理事長誕生

ニューヨークタイムズ8月7日の記事に「リンカーンセンター理事長にマリコ・シルヴァー女史が就任」と紹介されました。初の女性、日系です。リンカーンセンターはニューヨークのマンハッタン、セントラルパークの西側に位置する世界の文化・芸術の拠点です。①メトロポリタンオペラ劇場、②ニューヨークフィルコンサートホール、③ニューヨークシティバレー劇場の3つの有名施設が立地しています。隣地にジュリアード音楽院(世界トップクラスの音大)、小室さんが卒業したことで有名になったフォーダム法律大学院があります。

新理事長に期待されることは聴衆を増やすことと寄付集めです。彼女の前歴はベニントン大学学長、マサチューセッツ現代美術館理事などです。アメリカでの女性活躍(特に文化芸術分野)の一例です。日本では、例えば東京文化会館の幹部は東京都庁幹部の天下りポストでしょう。他の自治体も同様です。本当に文化芸術を理解し、実際に適切に運用できる方なら良いですが。

アメリカハウスメーカー女社長誕生

Builderというアメリカのハウスメーカーの情報誌があります。8月号に全米66位のハウスメーカーMcBride Homes社長にジェニー・オウミラー女史が就任したと紹介記事がありました。本人の努力もさることながら会社としての多様性の方針も素晴らしいことです。日本にも大手から中小まで多くのハウスメーカーがあります。社長の性別のデータは不明ですが、少なくとも大手のハウスメーカーの社長は男性ばかり。女性の視点からの住宅開発、販売なども大切です。組織の多様性も大切です。日本でもハウスメーカーで女性社長の誕生を期待しています。

日航機御巣鷹事故39年続く日本航空の不祥事

8月12日、日航ジャンボ機が御巣鷹山に墜落し39年目というニュースに接しました。「空の安全」を誓う、との報道です。本当ですか?と疑いたくなる事件が続いています。パイロットが酩酊状態で勤務しようとし、ロンドンで警察に逮捕されたり、他の地区でも同様のことがありました。結果、遅れたりし、乗客に多くの迷惑を掛けました。日本航空の最高幹部、また、現場を預かるパイロットに安全を守るという緊張感が欠けています。殿様商売で一度は倒産した会社です。客の前で笑顔(作り笑顔)、しかし、背中向け乗客を馬鹿にしています。。

エリザベート音楽コンクール日本人6位入賞

少し前の情報ですが、24年6月2日ベルギー、ブリュッセルで開催されたエリザベート音楽コンクールのバイオリン部門で日本人吉田さんが6位入賞しました。素晴らしいことで、うれしいニュースです。こうしたニュースに接するたびに感じることは、欧米の文化芸術分野での審査の公平性、公正性です。国籍、性別に関係なく良いものは良いと審査する姿勢です。古くは小澤征爾のパリでの優勝、10年以上前ですが、テキサスで開催されたコンクールで辻井伸行さんが優勝しました。日本でのコンクール審査の在り方を考えさせられます。若い素晴らしい才能を発掘できない日本の指導者に失望しています。

帝国ホテルでジャズフェシバルで元気をいただきました

8月13日(火)帝国ホテルで開催されたジャズフェスティバルに行きました。ホテルからすれば夏枯れ対策のイベントと思いますが、出演者は豪華な顔ぶれです。驚きはジャズピアノのレジェンドの秋満義孝さん、御年四捨五入で100歳です、と山下洋輔さんが出演したことです。秋満さんは歩くときは杖ついていました。ピアノの前ではシャキッとされすごい演奏。中にトリオ・ロス・パンチョスが来日し、美しい富士山の風景を見て感激し作曲した曲を演奏しました。めったに聴く曲でありません。山下さんも歩く時は背中が猫背状態ですが、ピアノの前でシャキッとされ、激しいテンポでジャズを演奏しました。お二人の演奏姿を見て元気をいただきました。料金は2万円ですが、2時から8時まで6時間の演奏(若手から大ベテランまで)、2ドリンク、1ディッシュ付きですのでコスパは良いです。

また、ステージでジャズオーケストラの指揮者スインギー奥田さんのお話で「戦中、ジャズは敵性文化で憲兵隊が査察に来るという前の晩、作曲家の服部さんと奥田さんのお父上が徹夜で「山寺の和尚さん」の歌を書き上げ、憲兵に示し、難を逃れたそうです。軍事政府が、おそらく文化芸術を理解しないであろう憲兵隊が音楽を審査するとはばかげたことです。

東京女子医大ガバナンス問題、日本の大学のガバナンスの問題

2024年8月3日読売新聞朝刊に東京女子医大、理事長に資金還流かと報道されました。入試や人事で「寄付」を強いて、第三者委員会の報告で「公正かつ適切なものとは到底評価できない」と結論です。岩本絹子理事長の懐にこうしたお金が還流したとのことです。情けないの一言。理事会、教授会で問題が指摘されなかったのか、改善されなかったのか、日本の最高学府にいる方々の常識は幼稚園児以下ということです。最近では日大の田中理事長の不正、東京医科大学の女子受験生を差別する不正が明らかになりました。欧米の大学では、「公正」に運営し多様性に配慮した統治をしなければ大学自体の評価が下がります。アメリカではハーヴァード大学ではハイチ出身の黒人女性が昨年学長に就任しました。(もっとも中東問題に関する発言で辞任しましたが)コロンビア大学ではエジプト出身の女性が学長に就任しました。イェール大学では女性学長が誕生。能力主義です。日本の主な大学ではいいまだに男性老人が学長で、おそらく、明治時代の大学の発想で大学を運営し、女性を排除し、他大学出身者を排除し、外国人を排除しといった状況です。世界を見据えた立派な理事長、学長が現れることを期待しております。

ガーデンシティ・シンガポール訪問

先日会議参加のためシンガポールを訪問しました。赤道に近い南国の都市国家です。建築家の観点から、世界の中で住宅政策に成功した国です。もう一つの国はスウェーデンです。街全体は緑あふれ、道路は広く、路地に入っても電柱がありません。建築はわくわくするデザインです。リークワンユー元首相のリーダーシップが大きいです。元首相の下で住宅開発公社の総裁Liu Thai Ker氏が頑張った成果です。氏はアメリカイェール大学の建築大学院に留学し、帰国後リー首相に見いだされ公共住宅の設計をしました。地下鉄(公共交通)の駅に超高層の住宅を配置、住宅の足元に商店、学校、医療施設などの公共施設を配置、周囲には公園を配置する、文字通り教科書通りの設計です。ある団地に行きました。建物の配置は蜂の巣状、六角形、およそ30階、1階に共同の洗濯場、食堂もありました。3日間だけの限られた時間でしたので改めてシンガポールを視察したいと思っています。

世界の活力ある都市ランキング

建築の専門誌Architecture Daily(2022年7月4日)の記事で、都市の安定性、インフラストラクチャーの整備状況、健康福祉、文科系術の成熟度等の観点から評価すると、1位はオーストリアのヴィエナ、2位デンマークのコペンハーゲン、3位、スイスのチューリッヒとカナダのカルガリー、5位はカナダのヴァンクーバー、6位スイスのジュネーブ、7位ドイツのフランクフルト、8位、カナダのトロント、9位オランダのアムステルダム、10位大阪市、メルボルン(オーストラリア)で同率。日本の研究組織も調査研究提案をしていますがどのような観点で評価委するかでその結果は異なります。

アメリカで活力ある都市

ニューヨークタイムズ2024年1月18日の記事によると、新しい産業の時代、いかに都市は繁栄するかと言う内容です。特にフェニックスし、オハイオ州州都コロンバス市、ニューヨーク州のシラキューズ市がセミコンダクターの製造工場など新産業を誘致し、元気があります。また、研究産業で、サンディエゴ(カリフォルニア州)、セントルイス(ミズーリ―州)、オハイオ州のデイトン市などが元気があります。1960年代までオハイオ州は製造業の拠点で特にクリーブランド市は繁栄していましたが、その後衰退しました。オハイオ州のコロンバス市、デイトン市が繁栄しています。新たな産業の拠点州に発展することを期待しています。

CNNニュースで3人のコメンテータ、女性!

1月19日(金)の朝6時半頃アメリカCNNのニュースをたまたま視聴しました。ワシントンは前日の夕方5時半です。トランプ候補がアイオワ州の大会で大勝利を収めた件について3人のコメンテータがコメントしていました。3人とも女性です。おそらく3人はシンクタンクの研究員かCNNの解説委員と思います。(想像ですが)驚きました。というより、驚いてはいけません。日本ですと、政治解説ですと、一例ですが、東大の政治学の男性教授がテレビに出演しコメントします。

アメリカの大学の授業料は年間600万円から800万円です。日本では学生は教授に教えていただくと言う意識ですが、アメリカでは高い授業料を納めるからしっかり知恵を伝授してね、と言う意識です。アメリカの大学には研究室制度はありません。日本は師匠と弟子と言う関係です。学生は高額の授業料を納めていますので必死に教授に食らいつきます。教授も必死に月曜から金曜まで、朝から夕方まで学生を指導しなければなりません。ですからテレビなどに出ている余裕はありません。アルバイトして教育に専念していないと学生から裁判で教授は訴えられてしまいます。教授は常に学生と接していなければなりません。日本では「大学教授は偉い」と言う明治時代の意識、価値観がマスコミも視聴者も抱き、未だに大学教授のコメントはありがたいと言う考えです。日本でもまともなコメンテーターとして女性の専門家がドンドン出てきて欲しいと期待しています。