作成者別アーカイブ: 原田 敬美

エリザベート王妃国際音楽コンクールピアノ部門日本勢大活躍、良いものは良い

 6月2日新聞記事によりますと、ブリュッセルで開催されたエリザベート王妃国際音楽コンクールピアノ部門で日本勢が大活躍でした。審査員がどなたか分かりませんが、「良いものは良い」という審査の姿勢を感じます。古くは、パリでの小澤征爾が指揮者コンクールで優勝、近年では視覚障碍者の辻井伸行さんがアメリカ、テキサス州で開催されたバンクライバーンコンクールで優勝しました。そこには日本人だから・・・といった人種差別を感じません。また、「良いものは良い」、そうした審査姿勢があるからこそ、コンクールの権威が高まります。

 一方、日本でのコンクールでは不正を耳にしました。台東区が主催する奏楽堂コンクール、審査委員長を務めた芸大名誉教授H氏が審査を仕切っていたと聞きました。また、台東区の幹部からも「審査に不自然さを感じた」と言っていました。H氏は2013年週刊新潮で教え子の弟子と不適切な関係があったと報道されました。また、会長を務めていた二期会でパワハラなどの問題があり会長を辞任しました。このレベルの人物が日本の音楽芸術の指導者では、日本の文化芸術は育ちません。欧米流の仕組みを学ぶべきです。

米研究者、日本の大学には来ない

 トランプ大統領が外国人留学生(特に中国)に留学ヴィザを取り消すと命令を出し、また、科学技術の予算を削減しました。新聞報道によりますと日本の大学(大阪大学、東京科学大学、京都大学、東北大学など)がアメリカ人研究者を受け入れるとのことです。

 私はアメリカの大学留学経験者(50年前のことですが)として懐疑的です。彼らは日本の大学には来ないでしょう。日米の大学の運営実態の違いです。アメリカの大学は、開放的、自由な議論が基本にあります。元沖縄県知事が読売新聞に「日本は古い大学制度のせいで才能を浪費してきた。」と寄稿。ノンフィクション作家保坂正康氏は同様、読売新聞に「「医学生の教育、医学の研究、患者の臨床が一人の教授にゆだねられ、人事権も握っていて、その下の助教授、講師、助手、医局員は教授の言いなり」「そのヒエラルキーの頂点に立つのが東京大学医学部、私立や地方の医大のポストを抱え、人材を送り込んでいる。まるで植民地」と寄稿。

 アメリカでは教授は大学に月曜日から金曜日まで、9時から5時まで滞在し、教育、研究に専念しています。日本の大学教授はアルバイト(もしかしてそれが本業)が多く大学にいない時間が多いです。アメリカでは学期毎に、学生が教授を評価します。評価結果に基づき、大学理事会が教授の能力評価をして、評価の低い教授は解雇されます。日本では大学教授に対する評価制度がありません。

 また、日本の大学は、「権威」を振り回しています。明治時代の価値観です。アメリカの大学教授はマラソンの伴走者、あるいは、家庭教師のような立場です。

 そうした日米の根本的な違いから、アメリカで自由闊達に育った研究者、学生からすると日本の大学の環境はなじめないです。また、最も重要な「報酬」の違いもあります。日本の大学では、助手などは奴隷と言っても良いかもしれません。私の体験ではアメリカの大学では学生アルバイト、助手などに対しても能力なりの報酬が支払われます。こうした文化、制度を根本的に改革しないと、彼らは日本に来たとしても直ちに失望し、帰国します。

東京海上や損保ジャパンの顧客無視の態度

2年前、新聞のインタビューで損保ジャパン社長が「顧客第一」と語っていました。2011年私は小笠原丸の事故で被害を受け、小笠原海運が加入している損保ジャパンに被害届を出しました。大変不親切な対応でした。そうした体験「顧客第一は嘘ですと」を損保ジャパンの社長にお手紙を送りました。担当職員からお電話をいただき、社員教育に気を付けますとのことでした。そうこうしている内に、ビッグモータースの事件で、損保ジャパンのでたらめさが報道され、社長は辞任しました。

昨年、東京海上の社長が、新聞のインタビューで、「東日本大震災の際、保険金をすぐ支払った」と語っていました。2年前、私の知人から相談がありました。「2019年の台風15号、19号の被害で木造2階の住宅の屋根瓦が少しずれ雨漏りの被害に遭ったが、加入している東京海上火災が保険金を支払ってくれないので、建築の専門家の立場で意見書を書いてほしい」との依頼でした。私は、建築や防災分野の学会の多くの学術論文を調べ、また、日本で最高レベルと言われる友人の瓦職人にもヒアリングし、自分としては満足できる意見書を弁護士を通じて裁判所に提出しました。瓦職人に聴くと、「15号と19号の台風による瓦被害があまりにも多いので、保険会社の基本姿勢は一切支払わない」とのことです。万が一のための保険なのに、何のための保険かと憤りを感じます。社長のインタビュー記事で語った内容と異なります。東京海上の鑑定書を読みました。一級建築士による鑑定書ですが、その内容たるや、幼稚で、稚拙で、でたらめと言っても良いような内容でした。依頼人によると、その一級建築士は、現場に到着するなり、挨拶はしない、名刺を渡さない、といった態度で、「老朽化したから瓦が外れ、雨漏りがしたので保険金支払いの対象になりません」と調査の前から発言したとのことでした。保険会社の鑑定人がこのレベルかと驚いた次第です。社長の発言に偽りありです。新聞のインタビュー記事はインタビューというより広告記事と言っても良いと思いました。

空港ビルマッサージチェア事業、元自民党幹事長古賀氏長男の不正取引、私の周囲でも。

羽田空港ターミナルビルで(他の空港ビルでも)、元自民党幹事長古賀氏の長男が間に入り(いわゆる口利き)、業務実態が無いにもかかわらず相当程度の手数料を取っていたとの報道です。空港ビル経営陣のだらしなさが原因の一つです。以前、税務当局から業務実態のない支払いで、寄付のような内容と指摘されたとのことです。私も経験しました。40年ほど前、知人からある業務を紹介されました。当初は知人が契約の窓口でしたのでその知人の下請けという形で業務に参加しました。その後、私の事務所が直接業務をすることになり、知人は外れました。すると、知人は契約額の10%を支払えと命じてきました。しばらく従いましたが、業務実態がないのに10%を支払うことに疑問を抱き、氏に指摘しましたら、氏はお怒りになりました。欲の突っ張った人物がそこそこいます。議員でも口利き商売をする方がそこそこいました。不適切な契約はきっぱり断るべきです。

DEIに逆行、トランプ大統領

 25年5月9日ニューヨークタイムズ記事によりますと、近年のDEI(Diversity, Equity, Inclusion)の潮流に反するように、連邦政府で最高位にいた黒人女性を解任しました。連邦議会図書館(日本の国会図書館に相当)の最高ポストの司書で博士号を持つヘイデン女史です。彼女はDEIを積極的に推進する立場でした。

 アメリカでは図書館司書は高度な専門職で修士号以上の専門資格です。連邦議会図書館は議員の立法の支援をする重要な役割を持っています。アメリカでは連邦も州政府も市役所も、法律案は議員が作ります。議員が法律案を作る際、様々な情報、資料を提供し、法案作成に協力するのが議会図書館司書の重要な役割です。日本では議員は議会でイチャモンを付けることがもっぱらの仕事で、法律案を作れる能力のある議員は少数です。欧米では成績優秀者は社会の指導者である政治家を目指します。日本では成績優秀者は医学部を目指します。文化が異なります。連邦議会図書館はアメリカで重要な役所であり、その幹部は重要な役割を果たします。連邦議会図書館の最高幹部は、連邦政府の役人の中でも格が高いポストです。

 DEIの流れに掉さす人事政策はいかがかなものかと思います。

 トランプ大統領への批判は多いですが、一方、1969年来アメリカでの留学生活を送った立場から理解できる部分もあります。1969年オハイオ州の大学に早稲田大学の交換留学生として留学しました。いわゆるラストベルト(さび付いた地域)を体験しました。オハイオ州周辺のラストベルトの現状を見て、私は1974年フルブライト奨学金を得てサンベルト(暖かな経済発展をしている)の代表的都市のヒューストン市にあるライス大学建築大学院に留学しました。予想は的中。オハイオ州最大の都市クリーブランドは人口減少、一例ですが、ヤングスタウン市も衰退しました。

 1975年移民、移住急増の原因で、ニューヨーク市は破産しました。(正確には破産寸前)1990年、ニューヨーク市の殺人被害者は2045人。毎日6人近く殺されるという荒れた状態でした。2013年自動車産業の拠点であるデトロイト市が破産しました。日本車、韓国車などの輸出攻勢が大きな原因です。1998年デトロイト市を訪問しました。中心市街地に人がいません。困った状態と感じました。

 製造拠点の国際的役割分担は理論上適切で、お互いに仲良くしウィンウィンの関係なら良いです。しかし、中国は経済大国になり、その資金で軍事的圧力を圧力をかけてくるようになると問題です。トランプ大統領からすると放置できなという判断になりました。第一期トランプ政権の時、トランプ大統領はヒューストンの中国総領事館を「産業スパイの巣くつ」と断定し、閉鎖させました。ヒューストン周辺にはNASA、テキサス医療センター(世界最大)、情報産業、石油産業などの研究、製造拠点があります。世界最先端の研究をしているライス大学やテキサス大学などがあります。

 トランプ大統領は一気呵成に現状を変革しようとしていると思います。

週刊文春連載、木島佳苗の生痕を読んで、詐欺事件のあるある

 週刊文春で1年近く連載で死刑囚・木島佳苗の生痕、石井妙子連載の記事をほぼ毎週読みました。本人は自分が虚構のある状況になったつもりで周囲に嘘をつき、矛盾が生じると犯罪を犯す、その究極が殺人事件です。

 詐欺事件というと、数年前、積水ハウス社長が地面師に騙された、相当昔ですが、全日空の社長がM資金の詐欺グループに騙されました。

 数年前、フジテレビでニュースのコメンテータとして登場したショーン・ケンという人物、ハーヴァード大ビジネススクール卒の触れ込みでしたが、経歴詐称でした。私はアメリカ政府の留学制度であるフルブライト留学生であり、多くの同窓生にハーヴァード大学に留学した仲間がいます。また、私のライス大学時代の指導教官が後年ハーヴァード大学大学院長に就任しました。現大学院長(女性)も知人です。70年代、個人的交流のあったペリー教授(ライシャワー氏の弟子)は当時ハーヴァード大学の日本研究部長でした。ハーヴァードに留学した方たちから、ショーン・ケンという学生がいたかなーと疑義の声が自然と出てきます。

 私の周囲で、大阪の都島工業高校卒で二浪して東京医科歯科大学に入学したという人物Mがいました。偽造の合格通知を周囲に見せ信用させていました。工業高校から東京医科歯科大学に入学したなら当時高校でも進学分野のメディアでも話題になったと思いますが。その後、学生の身分でありながら医学学会に論文を書いたと、他人の論文に自分の名前を張り付けコピーした論文を他人に見せ信用させていました。手の込んだ詐欺師です。また、本人は医学生になりきっていたのでしょう。良心の呵責もなくそういう精神構造の人物だったのでしょう。いずれ、本人の身分がばれました。ただ、殺人事件にまで発展しなかったのは良かったです。こういう人物が周囲にそこそこいます。港区長時代、多くの議員はまじめに仕事に取り組んでいましたが、一部に詐欺師まがいの議員がいました。

川崎ストーカー事件、やる気のない公務員の事例

多くの公務員はまじめに仕事をしていると思います。残念ながら一部に、仕事に対しての意識の低い人物がいるのも事実です。私の体験です。

事例1 40年も前の話です。麻布警察署にある事件の被害届を出しました。刑事課のカウンターで受付は高齢の私服警察官でした。その方の名前も確認しました。数か月放置されました。おそらく3か月か4か月かそれ以上だったか事情聴取の連絡がありませんでした。業を煮やし麻布警察署長(たしか橋本さんという名前でした)に直訴しました。すると刑事課長が自宅に来られ、謝罪とすぐ対応しますとのことでした。

事例2 港区長時代の事例です。当時のブッシュ大統領夫妻が来日、ご婦人は小学校を視察したいと噂が流れてきました。私は内心港区内の小学校に来ていただけるとありがたい、子供たちにとり大統領夫人と握手したり会話したら一生の思い出となるだろうと思いました。残念なことにご婦人はお隣の中央区の小学校へ視察となりました。すると上田助役は「大統領夫人が港区に来なくてよかったですね」と私に語りました。つまり準備などで余計な仕事をしたくない、子供の将来より自分が余計な仕事をしたくない、ということでした。この程度の意識の人物が港区の助役だったのかと、私は腹の中で怒りました。

事例3 ある政策立案のプロセスを知りたいと思い板橋区に電話しました。電話に出た若い職員は「ホームページに書いてあることを読んでください。来ても無駄です」と返答。本来であれば「板橋区の政策に関心をお持ち下さりありがとうございます。何なりと説明させていただきます。」が正解です。

 同様、練馬区の都市計画課長に電話し、「街づくり条例の政策立案のプロセスについて教えてほしい」と頼んだところ、「専門書にかかれていること以外は説明できません。」でした。本来「練馬区の政策に関心を持っていただきありがとうございます。政策形成プロセスの苦労話など説明させていただきます。」が正解です。

事例4 港区長時代、ある職員から「以前、区民の声を聴く会を開催し、議事録メモは捨てました。聴くふりをしていただけです。」とのことで驚きました。私は「区長への手紙」に対しては、M広報課長に自らの考えを伝え、全てに回答を指示しました。

 当事者意識に欠けた職員がいるのは事実です。こうした職員を指導できない上司がいるのは残念です。特に警察は人権、人命に関わる仕事ですから丁寧な対応が必要です。

ミャンマーの地震被害と救援物資配送の監査

 3月28日にミャンマーで発生した大地震。1週間以上経過し死者3145人、負傷者4589人と報道。内戦が続き、各国からの救援物資が必要な場所、地域に届くのが困難な状態とのこと。地震大国の日本ですから他人事でありません。

 思い出すのが2004年12月に発生したインドネシア沖の大地震。各国から支援物資が届けられました。その時、アメリカの大手監査法人プライス・ウォーターハウスはボランティアで被災地に入り、各国からの救援物資が適切に配送されているか「監査」活動をし、不自然な、また、不公正な配送に対して厳しい意見、改善勧告をしたとのことです。(記憶では)例えば、某知事公邸に数千人の避難民がいるから救援物資を数千人分送ってほしいとの連絡に対し、「知事公舎にそんなに多くの避難民が滞在しているはずがない」と判定し要求を取り下げ、適切と判断した数量の救援物資を送ったとのことです。

 ミャンマーの救援活動で適切に救援物資が配られているか、本来であれば監査法人なりが監視、監査するべきでしょう。残念ながら内戦状態とのことで、力による奪い合い、あるいは、政権を握る軍事政権側が相当数を獲得する可能性があります。

英国建築専門誌25年度審査員発表

Dezeenという英国の建築、デザインの専門誌があります。25年度の賞の審査員が発表されました。1人目はイタリア人建築家でカルロ・ラッティ氏、2人目はスウェーデンのデザイナーのソフィア・ラーゲルクビスト女史、3人目はイギリス人インテリアデザイナー、マシュー・ウィリアムソン氏、4人目はムンバイで活動するインテリアデザイナーのサラ・シャム女史(おそらくインド系)の4人です。女性2人、国籍は4か国、職業は建築デザイン、インテリアデザインと多様です。日本では審査というと大学教授が就任することが多いです。明治時代からの伝統、日本人にある意識か、大学教授は中立、公正、専門性があるなど(実際は偏った審査も多いと聞きます)の理由と思います。しかし、欧米では大学教授は大学での教育研究活動に専念しなければならず、また、専門性の高い人材は民間にもいくらでもいるという考えでしょう。多様な審査員であれば審査は公平、公正に維持されると思います。日本での審査方法も大きく変わるべきです。

ローザンヌ国際バレー日本勢3人入賞

2025年2月10日の報道です。スイスのローザンヌ国際バレーコンクールで日本人が3人入賞したとのことです。若い日本人バレーリーナの活躍に拍手を送りたいと思います。こうした国際コンクールで日本人含め外国人などが入賞するということは「審査が公平、公正」という証でもあります。日本の文化芸術の審査では黒い噂も耳にします。古くは小澤征爾がパリの指揮者コンクールで優勝し、また、比較的最近では辻井伸行がテキサスのクライバーンコンクールで優勝しました。審査員から最高の評価を受けました。審査員は国籍、人種に関わらず「いいものはいい」と公正に評価した結果です。日本でのコンクールで日本の審査員もそうした覚悟を持って審査していただきたいと祈っております。