カテゴリー別アーカイブ: 評論

ニューヨーク市議会、市内企業に男女賃金格差公表を義務化

4月29日のブルムバーグ通信によりますと、ニューヨーク市議会は市内に立地する企業(世界的有名企業も多いです)に対し、男女の賃金格差を公表する条例を制定しました。5月15日から施行予定でしたが、多くの企業はロビー活動をし条例施行は秋まで延期となりました。

アメリカでは、コロラド州、ネヴァダ州、コネティカット州、ワシントン州、メリーランド州、ロードアイランド州は州法で男女の賃金格差を企業が公表することが義務付けられています。ニューヨーク市は全米の自治体で初めての条例施行です。罰金付きの条例です。

原田のコメント:日本でも、東京都でも、全ての企業が男女の賃金格差を公表し、女性の社会参画を促進すべきです。アメリカの自治体は、国や州政府の下請でなく、完全独立の政府です。市議会が独自の条例(法律)をすべて作ります。日本の議会と根本的に異なります。市議会議員が市の条例をすべて作りますから、市議会議員は政策、条例づくりの知識を持っていないと務まりません。報酬は、ニューヨーク市議会議員の年俸は9万ドル(約1千万円)、定数は51名です。都議会議員の年俸は約2000万円、プラス交通費、政務調査費が追加され、合計3000万円です。定数は127名。スウェーデンの国会議員の年俸は1千万円。

ウクライナ、侵略破壊被災下で文化芸術が精神的支え

ロシア軍のウクライナ侵攻、破壊行為、略奪、これが国際政治の実態と認識すべきでしょう。3月25日のニューヨークタイムズの報道によりますと、破壊行為の中で、ヴァイオリニストが避難している自分のアパートの地下室で、ヴァイオリンを演奏し、避難している仲間を勇気づけました。ピアニストが同様、近くの避難施設でピアノ演奏しました。トランペット演奏者が地下鉄の駅で国歌を演奏しました。破壊された建物を背景に道路上で別の音楽家がチェロを演奏していました。困難な時こそ文化芸術が重要な役割を果たします。

翻って、日本では文化芸術は不要不急のものと見なされる傾向にあります。日本の政治、行政、民間の指導者達は文化芸術に対する意識、理解力が欧米の指導者より劣っていると思います。欧米では文化芸術は指導者にとり必須の知識です。パンデミック禍でアメリカ連邦政府、ニューヨーク市などの自治体は、文化芸術に多額の予算を割り当てました。文化芸術は精神的な支えになります。

アメリカ、バレエ国際コンクールで日本人優勝、いいものはいい

4月21日の新聞報道でバレエ登龍部門「ユース・アメリカ」のジュニア部門(中学生)で日本人の男女2人がそれぞれ優勝しました。結果を見ると、人種差別などの偏見がないと理解します。分野は異なりますが、アメリカのクライバーンコンクールで視覚障碍者の辻井伸行さんが優勝しました。

アメリカというと日本のマスコミは、ステレオタイプ的に黒人差別などの報道をします。しかし、メジャーリーグでも、日本人選手の活躍も耳にします。アメリカ含め欧米では「いいものはいい」という価値観で審査されます。

翻って日本では、一部の有力な教授が自分の弟子を意図的に入賞させると言ううわさ話を聞きました。10年ほど前、芸大の奏楽堂コンクールで特定の審査員が特定の人を入賞させているという声を聞きました。主催元である台東区の文化担当の幹部から「審査がおかしいと感じた」と耳にしました。古くは小澤征爾がパリのコンクールで優勝しましたが、国籍、人種など離れ「いいものはいい」と評価していただける組織、国があることは敬意を表します。

ハーヴァード大学建築大学院の公募チラシ、日本の大学も参考とすべし

2022年3月ハーヴァード大学建築大学院の教授、講師の公募チラシを見ました。そこに書かれている内容は、専門分野の博士号又は同種の専門資格を持ち、教育研究実績を持つことと書かれています。当然です。さらに、ハーヴァード大学は「平等」を原理原則とし、人種、国籍、宗教、性別、身体障碍、性的し好などで差別しないと記載され、さらには「妊婦」も応募してください、と書かれています。

アメリカの大学は数十年にわたり公募が原則です。私は、30年以上前のMIT、ハーヴァード大学、ライス大学などの教授募集の公募チラシを持っています。そこに「女性の方も積極的に応募してください」と書かれています。おそらく日本の大学の管理者はこうしたチラシを持っていないでしょう。

日本の大学の教員採用はブラックボックスです。特に女性の採用については。明治時代の体制です。直近の日大の不祥事、数年前の東京医科大学の女性受験者差別。検察の捜査で明らかにされました。要は、大学は自浄能力がないということです。これからは、ハーヴァード大学のチラシをみならって公募制にし、かつ、女性を積極的に採用しないといけません。

昨年のノーベル賞の真鍋先生は日本の大学の研究教育体制を批判しました。また、10年前、私が企画者としてノーベル化学賞の根岸先生を講演会に招聘した際、終日アテンドし、2人でランチを食べている間、根岸先生は日本の大学の体制を厳しく批判していました。日本の大学は世界から相手にされなくなります。

「羽田空港のこれから」に電話しましたが?!

羽田空港の新飛行経路によって騒音被害があります。「航空機騒音などお問い合わせは」とパンフレットに0570-001-596と記載されていますので、電話しました。自己紹介し、空港の騒音問題に関して、アメリカ、デトロイト空港滑走路拡張時の環境アセスの報告書を持っていること、50年前スウェーデン留学中、オフィス・インテリアの研究の中で室内の騒音問題の研究もしたことなどから、資料提供をしたいと申し入れしました。同時に、アメリカやスウェーデンでの50年前の研究資料を基にすると、パンフレットに記載されている内容は問題があると、お伝えしました。

電話の相手は、声の様子からすると中年の女性のようですが、単に話を聞き、記録するだけの様子でした。私の持つ資料をどこへ送ったらよいか、住所を教えて下さいと伝えたら「上司に相談します」とのこと。国土交通省の航空局の住所、羽田空港事務所の住所など、公開されています。私は、関係者にとって参考になると思って、私の資料を担当者に送りたいので、住所を教えて下さいとお願いしましたが「後で連絡します」と発言し、電話を切り、その後なしのつぶて。その程度の担当者でした。この程度で機能しているのでしょうか?パンフレットには丁寧で分かり易い情報提供を行ってまいりますと書かれています。区民の声を聞くと言う姿勢ではないように感じました。

パンフレットに港区高輪台小の2021年4月から10月の騒音の実測値の平均値中型機の場合73.6dBと記載されています。小学校と言う土地利用からすると騒音値は高いです。また、数分おきに騒音が発生するということが、実は大変な問題です。断続音(間欠音)は心理的に影響が大きいです。パンフレットでは、空港騒音は市街地の騒音とほぼ同じだ型問題はない、と書いてあります。市街地でも、事務所、商業、学校、病院、戸建て住宅などで、騒音の影響は異なります。

2014年武漢魚市場を訪問したウィルス学者は後年のパンデミックを予測、ラクーンが原因。

22年3月23日のニューヨークタイムズの報道の一部紹介です。

動物由来の新しいウィルスの新種を見つけるため、2014年武漢を訪問したシドニー大学のウィルス学のエドワード・ホルムズは、武漢市役所の衛生当局者から魚市場に案内されました。市場には食用のため蛇、アナグマ、ネズミ、鳥などが売られていました。その中で檻に入れられたラクーン(狸の一種)を観察し、ラクーンが他の動物へのウィルス感染源で、おそらくいずれラクーンから他の動物、そして人に感染すると予想しました。

原田のコメント:科学は、イデオロギーや政治状況と無関係に真実を追い求めるものです。新型コロナの蔓延に際し、中国政府は隠蔽するのでなく、海外の科学者と共に真実(感染源、感染経路、感染の被害の状況など)を調べ、また起こるであろうパンデミックに備えるための貢献をすべきでした。

銀行による企業経営評価の問題

銀行は融資をする際、企業の評価をします。40年間、小規模な企業経営を継続しながら、「銀行は本当に企業の評価を適切にしているのか?」疑問に思っています。収支が年間でバランスがとれていても、お金の出入りに波がありますから、資金がショートすることもあります。その時、短期的に銀行から融資をお願いし、経営を継続します。銀行の評価は単純にどれだけ儲かっているか、これからの社会経済の中で生き残れそうかなどと思います。

私の経験で言うと、もっと大切なことがあります。経営者の経営モラルの点です。私は40年間、小規模な建築設計、コンサル担当事務所を経営してきました。借りている事務所の大家さんに毎月賃料を払っていますが、未払い、支払い遅れはなし。協力事務所への未払いなし。従業員への給料の未払いなし。責任をもってお金の支払いをしてきました。相手に迷惑をかけませんでした。本来、こうした経営者のモラルを高く評価すべきと思います。90年代多くの銀行が経営に行き詰まり廃業、または、他行と合併し、当時の名前の大手銀行はありません。特に90年代以降、倒産した銀行の頭取の経営者としてのモラルの低さは問題です。今頃どのような暮らしぶりかと考えてしまいます。「自分は銀行の頭取で偉いんだ」と偉そうにしていた人物は実はモラルの低い能力の低い人物だったということです。大手会社の社長と小規模の社長は正反対ですが、私の経営者としてのモラルは、銀行の頭取だった連中よりはるかに高いと言う自負があります。

日大前田中理事長に判決。日大も文部科学省も不思議。暴対法を無視。

3月29日裁判所で日大前田中理事長に有罪判決が出ました。有力大学の理事長として情けない。また、日本大学の理事、評議員、学部長、教授達、情けない。弊社では、暴対法の規程で、契約を交わす際、「弊事務所は暴力団と付き合いはありません。」と宣誓、契約書に記載させられます。私自らこの一文に署名、捺印します。

理解できないこと、マスコミに田中前理事長が写真付きで、有力暴力団の組長と交際していると批判記事がでました。本来その時に大学や監督官庁である文部科学省は「暴力団と付き合っているのはアウト」と宣言し、理事長を交代させるなどすべきでした。検察の捜査が入らないと、日大も、文科省も手を出さなかったということで、自浄能力、自立心が無いことの証左です。

アメリカの大学なら、理事会、評議員会、あるいは学生団体が健全に機能します。ちなみに去る1月有力大学の一つのミシガン大学の学長が不祥事で解任させられました。

日本の大学教授は何か社会問題があると偉そうにコメントします。マスコミも大学教授の権威を借りて報道する傾向にあります。しかし、大学のガバナンスの実態はでたらめということです。文科省も田中をなぜか恐れ、強い指導ができなかったこと、反省材料です。

神宮外苑再開発で樹木1000本伐採、驚愕!

2022年2月18日読売新聞によりますと、神宮外苑再開発で樹木1000本伐採するとのこと、驚きました。2月9日東京都の都市計画審議会で都市計画決定をしました。環境の時代、CO2を削減しなければいけない時代、ESG(環境、社会性、ガバナンス)の時代と言われる時代背景に反する内容です。

樹木の効果は、CO2の吸収、緑陰による温度低下、景観上の効果、大気汚染防止、大雨の吸収、不動産の価値向上など大きな効果があります。2016年7月のワシントンポスト紙の報道によりますと、アメリカ連邦政府とカリフォルニア大学デイヴィス校の研究で、カリフォルニア州の都市部に910万本の樹木があり、年間10億ドル(約1100億円)の利益を生んでいるとのことです。1本の樹木の維持費が年間19ドル(約2000円)で、1ドルの支出にたいし、5.86ドルの利益があると研究成果を発表しました。

原田の体験です。その1,1971年フィンランドのヘルシンキ近郊のニュータウンを見学した際、案内してくれたフィンランドの建築家チャーリーが「コンクリートの塀を造る際、既存の白樺の樹木を外し、コンクリートを打設している」と環境(既存の樹木)に配慮した建設行為を指摘してくれました。

港区長時代、防衛庁跡地の再開発で、区長自ら開発事業者に直接いくつかの注文を出しました。既存の樹木を守るため、工事中は別の所に仮移植し、竣工間際の外構工事で、再度樹木を植え直すと言う方法を取りました。(取らせました)

神宮外苑の敷地は、港区と新宿区にまたがっています。港区長と新宿区長の環境問題(緑の保存)に対する意識の欠如と言えるかもしれません。港区の武井区長は、私の区長時代の人事課長、人事や総務部門の経験者ですが、残念ながら環境問題は全くの素人。また、区議会、都議会でどのような議論をしたのか。

国際音楽コンクールで日本人若手優勝、入賞。でも外国育ち。

21年10月22日の報道で、ワルシャワのショパンコンクールで日本人の反田恭平さん(27歳)が歴代最高の2位、小林愛実さん(26歳)が4位に入賞しました。さらに、10月30日の報道で、ジュネーブ国際音楽コンクール、チェロ部門で上野通明さん(25歳)が優勝しました。日本人の快挙、嬉しい知らせです。ショパンコンクールの優勝者の中にはマルタ・アルゲリッチさんなど世界的に活動しているピアニストが多くいます。私もアルゲリッチのCDを持っています。

しかし、報道記事をよく読むと反田さんはモスクワに留学し、その後、ワルシャワの国立ショパン音楽大学で学んだそうです。小林さんはアメリカ、フィラデルフィアのカーティス音楽院に在籍しているとのことです。上野さんはパラグアイ生まれ、ドイツに留学したとのことです。音楽分野(他の分野でも共通点がありますが)での海外での教育方法が大きな要因と言えるかと思います。日本の指導者は教育方法、若手の育て方を再考する必要があるのではと思います。

もう一つ感じるのは、マスコミで欧米での人種差別報道を耳にしますが、欧米の審査員は公平公正に審査し、日本人だから、アジア人だからと言った差別意識はなく、良いものは良い、という判定を下しました。日本でのコンクールでは情実のような黒い噂を耳にします。文化芸術分野での指導方法を再考しなければいけません。