カテゴリー別アーカイブ: 教育

巨人軍堀内のドジャースのキャンプ参加思い出話し、自主性を重んじる練習、日本と大違い

読売新聞の「時代の証言者」で60年代後半から70年代に欠けて巨人軍のエースだった堀内が思い出話しを語っています。「1968年ドジャースのキャンプに参加させてもらった。・・・キャンプは新鮮だった。日本ではやらされる練習だったが対照的に個人に任される部分が多く・・・」日本のスポーツ界で最近でも、監督、コーチ、先輩が選手を殴ったり、パワハラ言動で抑圧的な指導をしている報道に接します。スポーツばかりでなく学問の世界でもです。日本のスポーツ界の大きな問題です。日本には「指導方法」を教える、学ぶ、カリキュラムはありません。それぞれの指導者が自分流で勝手に指導?しているだけです。欧米では「指導方法」が確立し、指導者になるためにはそうした勉強もしなければなりません。欧米ではパワハラ、セクハラなどあれば裁判で高額(億円単位)の損害賠償命令の判決が出されます。昔話ですが、明治大学の野球部監督はすぐ選手を殴る、と言った指導方法でした。それが肯定されることも不思議でした。昔の話の続きですが、大学生野球で日米交流試合で、アメリカの学生チームはガールフレンドが大勢応援に来て賑やか、楽しそうでしたが、日本の学生チームは女性はゼロ。江川が観客席の女性に声かけられ話をしていたら監督から叱られたなど新聞にエピソードとして紹介されていました。アメリカチームは楽しそうに試合をし、日本の学生チームは緊張感の中で試合をしていました。緊張感は大切ですが、おかしな緊張感はマイナスです。指導者が指導方法を心理学、医学、教育学などの観点から客観的に適切に指導できるよう学ぶ必要があります。

港区シンガポール修学旅行の問題、闇予約?

4日前ブログにシンガポール修学旅行の費用が、私が予定しているシンガポール旅行の倍の費用と問題指摘をしました。しかも、私の場合、ホテルは最高級のリッツカールトンです。今回は闇予約の問題を提起します。700人規模の旅行です。一度に行くわけでなく分散ですが。シンガポールは観光の面からも人気の場所ですから、これだけの規模ですと、5月とか6月の修学旅行の場合、団体ですから、既に航空券とホテル、観光バスの予約をしないと間に合わないと思います。と言うことはすでに修学旅行を取り扱う気持ちでいる旅行社は相当数の航空券とホテルを仮予約しているのではと思います。港区役所と旅行社の間で阿吽の呼吸で闇予約が既にあったのではと言う疑問の気持ちを抱きます。議会、監査委員がしっかりと調査をしていただきたいと思います。

港区の修学旅行、シンガポール訪問の疑問、原田のシンガポール費用の倍!

港区は来年修学旅行にシンガポールに行くとのこと。その決定プロセスが不透明だ、教育効果は?来年6月予定される区長選挙に向けた人気取りのバラマキではなど多くの疑問が指摘されています。私は経費について問題指摘します。修学旅行の費用は生徒一人当たり55万円だそうです。私は来年5月仲間20人くらいでシンガポールに5日間の旅行に行く予定です。費用は27万8千円。日本航空か全日空で宿泊先は最高級のリッツカールトン・ホテルです。食事もほとんど含まれています。ですから、精査すれば修学旅行費用を半額にできるはずです。贅肉の様な予算、時節柄、もしかして旅行会社から区長に選挙資金に還流でもあるのかと勘繰りたくもなります。(とりあえず冗談とお断りしますが)

教育的効果について、武井区長は国際理解、英語を話す機会を作ると言っているようですが、国際理解もできない、海外経験もない武井区長が発言すると「本当に分かってるのか?」と武井さんに詰問したくなります。私は学生時代3度の海外留学で様々経験しました。その後国際会議への出席で多くの外国の都市を訪問しています。修学旅行程度の限られた時間で国際理解、英語教育ができるはずがありません。武井さんは何もわかっていないから平気でそうした発言をします。困ったものです。今でもニューヨークタイムズはじめ英語の専門誌を毎日読んでいます。CNNを深夜1時間視聴しています。頻繁に大使や外国の専門家と交流しており、そうした積み重ねで語学や国際理解ができます。

特に、経費について、議会、監査委員がしっかり内容を精査していただきたいものです。

武井さんは42歳で課長試験に合格した人物。東京都庁ならごろごろいる中間管理職、局長にお目通りできる階級ではありません。東京都庁の局長は30歳前後で課長試験に合格します。適確な判断をするだけの知識量にも問題があります。

23年ノーベル化学賞、ライス大学OBルイ・ブルース氏

今年のノーベル化学賞は「量子ドット」の発見で3人が受賞しました。その一人コロンビア大学教授のルイ・ブルース氏(ブラスと発音するかもしれません)はライス大学の卒業生です。様々な職業体験をしています。ライス大学卒業後、海軍で科学将校として研究活動し、その後ATT(アメリカ電話会社、日本のNTTの様な巨大電話会社)に勤務し、その後、コロンビア大学教授に就任しました。様々なネットワーク、経験が研究成果につながったと思います。

日本の大学の蛸壺型の研究環境は改革すべきです。同じ組織に長年いるとボスが現れ、体育会的な組織に変貌してゆきます。最近の週刊誌報道にありますが、ジャニーズしかり、宝塚しかり、日大しかり。

3年前でしたか、ノーベル物理学賞でブラックホールの研究で受賞した研究者はライス大学の数学の教授でした。ライス大学は小規模、寺子屋の様な大学ですが、素晴らしい教育者が多くいます。ライス大学建築大学院は昨年3人の女性教員を採用しました。ライス大学建築大学院の学生規模は75名、教授15名です。

ノーベル経済学賞ゴールディン教授の研究、女性の働き方

ニューヨークタイムズの23年10月11日の記事の概要紹介です。ハーヴァード大学教授のゴールディン女史は、「過去50年間、女性の役割が社会・経済を変えた、いかに女性が教育分野で男性を凌いだか、労働市場に流入したか、仕事の中で意義を見つけたか、しかし、給与、組織での立ち位置、最高幹部のポストなどの観点から女性が遅れた立場に置かれているか、それは女性の責任ではない、なぜなら働き方の構造がそうした問題の原因だ、もし、労働者が働く場所、働く時間をコントロールできればこうしたギャップは無くなる」と研究論文で主張しました。大きな変化は、ゴールディン教授曰く「静かな革命」は1970年で、女性労働の反曲点でした。当時の女性は高学歴を求めはじめ、結婚を遅くし、出産年齢も遅くなりました。ピルの承認、普及も原因の一つと挙げています。ノーベル経済学賞で女性受賞者は初。ジェンダーギャップを止めるためには働き方をフレキシブルにする必要があります.

翌12日ノーベル経済学賞のクルグマン教授の論説が掲載されました。クルグマン氏は女性の社会参画を変えた一要因として「ピル」を挙げました。ピルが女性のキャリアや結婚の決定の力となりました。1960年代、女性の労働期間は男性の半分でした。2000年労働のジェンダーギャップは3/4は排除されました。2006年ゴルディン教授の著書で、冷蔵庫、洗濯機などの技術が女性の結婚や労働観を変えたと指摘「技術の重要性」を指摘しました。1970年前後、静かな革命が発生したと指摘しました。地道な調査研究で実態を明らかにし、ノーベル賞と言う形で評価されたのは何よりです。

テンプル大学日本校の活動紹介

テンプル大学はペンシルベニア州立大学で歴史伝統ある大学です。40年位前日本に進出、日本校が開学されました。しかし、文部省の頑なな政策(海外の大学の市場開放を認めないと言うことです)(仮にハーヴァード大学が日本校を開設したら多くの優秀な日本人学生が、日本の大学でなくハーヴァード大学日本校に入学する可能性が大です)で、テンプル大学は大学、学校として認可されず、単なる私塾扱いでした。港区長時代、私が東京都庁の私学部長に掛け合い、東京都認可の各種学校にしてもらいました。学割が発行可能となりました。テンプル大学日本校の学長、アメリカ大使館の教育担当の一等書記官が区長室にすっ飛んできて、お礼を言われました。たまたま、学長はタフツ大学フレッチャースクール(外交防衛の専門大学院)卒、一人の一等書記官も同様。フレッチャースクールに長年の交流があるペリー教授がおられ、お二人ともペリー教授の弟子と言うことが分かり、話しが弾みました。テンプル大学日本校は私の区長時代港区内にありました。日本人では国連の事務次長を務めた明石氏がフレッチャースクールの卒業生です。テンプル大学日本校は、今は世田谷区に立地しています。移転の理由は不明ですが、私が港区長だったら「港区に居て下さい」と強く要請したと思います。現区長は海外事情について全く意識、理解がありません。残念です。

前置きが長くなりましたが、テンプル大学は毎週市民講座を無料で開催しています。英語の講義です。英語の勉強と同時にテンプル大学教授が研究している内容の公開です。最近の社会問題、国際問題についても講義が公開されます。日本の大学でこのような質と量で地域サービスをしている大学はありません。

オハイオ州ウースター大学の多様性、差別・ハラスメント禁止

アメリカ、オハイオ州にあるウースター大学(The College of Wooster)の同総会誌記事の紹介です。ウースター大学に1969年早稲田大学交換留学生として留学、1年間過ごしました。クリーブランドから南へ100キロ程度、人口2万人の小都市に立地する大学です。リベラルアーツと称する全寮制の一般教養大学です。当時の学生規模は1300人程度、現在は2000人程度。早稲田大学は意図的にこうした小都市に立地する大学に交換留学生を派遣しました。地方都市を体験しろ、勉強に専念しろ、友達作れという意図だったと思います。ウースター大学から定期的に同窓会誌が送付されます。

最近号に重要な情報が記載されていました。大学の理念として「差別禁止」、「ハラスメント禁止」を掲げています。日本の大学も同じような思想を掲げるべきです。

もう一つは多様性です。人種の多様性、留学生の国籍の多さで高く評価されています。ニューヨークタイムズで多様性で2位にランクされました。今回の同総会誌の記事で、プリンストンレビューの引用で、ウースター大学はいくつかのカテゴリーで上位にランクされています。日本の大学経営者はこうしたアメリカの大学の運営を参考に大学改革をすべきです。

コーネル大学求人広告

DZと言うイギリス系の建築の専門誌に求人広告が掲載されています。その中でコーネル大学の教員の公募広告の紹介です。DZ23年10月号です。デザインと建築技術分野で、助教授、准教授の公募広告です。大学の方針は「これからデザイン・テックの分野、AIの分野に力を入れ、デザインと科学との融合を目指します。コーネル大学は現在変革期にあります。インクルーシブな元気のある大学社会を構築したいと考えています。デザイン学部の狙いは、クリエイティブと批判的な見方、サステイナビリティと社会に衝撃を与えること、デザインと新たな技術開発、都市のデザインと革新的な世界に作り変えることができる能力開発を目指します。このような考え方に賛同する方の応募を期待します。なお年俸は9万ドルから14万ドル。1ドル150円とすると1,350万円から2100万円。日本の大学の教員採用も、このような公募方式で広く広告し、多くの志願者から適任者を採用する方式が日本でも主流になることを祈っています。

イリノイ工科大学(IIT)学科長ヴェネゼラ出身の女性建築家就任

アメリカ建築家協会誌(AIA)9月26日の記事の紹介です。イリノイ工科大学のランドスケープ・都市計画学科長にマリア・ヴィラロボス女史が就任しました。IITはシカゴ市に立地、世界三大建築家の一人ドイツ生まれのミース・ファン・デル・ローエがナチを嫌いアメリカに移住し、IITの大学院長に就任、発展させた大学です。ヴィラロボス女史はIITで初のヒスパニック系の幹部教員です。彼女自身が就任したことで、IITの「イクイティ、正義」を教科内容に反映させることができます。彼女はヴェネゼラ生まれ、2019年IITの教員に就任、2023年准教授に昇格、今回学科長に就任。彼女はシカゴ市の都市計画にも大いに貢献しました。専門領域で様々な受賞歴があります。日本の大学、企業も「イクイティ、正義」を大学経営理念、企業の経営理念に取り入れるべきです。

テキサス大学アーリントン校建築大学院長公募

イギリスの建築雑誌DZの23年10月配信記事にテキサス州立大学アーリントン校の建築大学院長の公募広告がありました。テキサス州ダラス近くにに立地するテキサス州立大学の一つです。学生数4万人です。アメリカ連邦政府から「ヒスパニック系、アジア系アメリカ人、インディアン(先住民族)、太平洋諸島のアメリカ人学生の支援」のモデル大学に指定されています。応募の条件は専門知識と社会常識の2分野です。

一つは専門知識や資格の有無です。専門的資格、経歴、受賞歴などです。革新的な建築・インテリア教育の能力、カリキュラムの改革、組織の発展、組織文化を構築する能力、卓越したコミュニケーション能力が要求されます。

もう一つの条件は社会常識、これは日本では見られない内容です。日本の大学も大いに採用すべきです。不当な差別(ハラスメント、人種、民族、宗教、年齢、性別、性的し好、妊婦、障がい者など)を許さないと言うことの理解、認識が問われています。何らかの障害があれば大学が支援する、と記載されています。企業でも共有すべき内容ですが、日本の大学管理者、経営者がこうしたことを理解しているのか疑問です。日本の大学も公募(形だけでなく本当の公募)を採用すべきです。

日本の大学教員は公募でなく特定の教授からお声をかけていただく人事です。読売新聞10月26日に元上智大学学長の石沢良昭氏の「時代の証言者」で「地方の大学に出張の度にこんな院生がいますから是非使ってやってくださいと売り込みます。」