カテゴリー別アーカイブ: 建築設計

カリフォルニア州太陽光発電先進地

23年4月17日Builder誌によりますと、アースデイ(地球環境の日)のイベントを前にThumbackデータに基づきますと、全米で、太陽光発電を採用している住宅の多い主要な都市は、カリフォルニア州に多くあるとのことです。太陽光発電採用のトップ15都市の中で、トップはサンディエゴ市、2位ロサンジェルス市、4位パームスプリング市、5位サンフランシスコ市、15位サクラメント市である。1年前と比較すると、太陽光発電設置の件数は96%の増加です。また、今年の調査で、国民の71%がサステイナブルなエネルギー効率の良い住宅に関心が高く、1/3の国民が2023年内にソーラーパネルを設置する計画とのことです。

アメリカ国民の多くが省エネに関心があり、太陽光発電パネルの設置が進んでいます。問題は、ソーラーパネルの多くが中国製で、また、パネルが廃棄物になった際の処理方法が今後の課題です。

アメリカで女性活躍、建設業協会幹部に女性

アメリカの住宅業界誌Buildersでの4月号によりますと、アフォーダブル部会長に女性が選ばれました。テキサス州サンアントニオ市の元市議会議員で教育委員も務めた、住宅開発会社NPRグループの副社長デボラ・ゲレーロ女史がNAHB(アメリカ住宅建設協会、National Association of Home Builders)の会長に選ばれました。

 日本にも住宅建設産業団体がありますが、おそらく、女性がそうした組織の幹部にはいないと思います。

ホワイトハウス。トランプが解散させた芸術委員会を復活。文化芸術政策の展開を期待。

ニューヨークタイムズ22年9月30日の記事によりますと、バイデン政権は、トランプ前大統領が解散させたArts Commission(芸術委員会)を復活させました。アーツ・コミッションは1982年レーガン大統領により設立され、文化・芸術政策の大統領からの諮問に応える組織です。2021年バイデン大統領が就任し、基金の20%の増額(201万ドル、1ドル100円として201億円)を提案しました。

トランプ大統領は公共建築をギリシャローマ風にデザインしろと命じました。これは共産主義の文化政策と同じです。東西冷戦下、共産主義国では共産党が共産主義を表現する建築にしろと命じました。音楽、美術、建築など文化芸術は大きくアメリカがリードしています。そういう点で、バイデン大統領が文化芸術政策を見直したのは好ましいことと思います。

デンマークでBIG事務所がマルガレーテ女王50周年記念でジェンダー平等のモニュメントのデザイン

dezeeenという建築専門誌の22年9月5日の記事によると、BIGというデンマークの建築設計事務所(世界各地で素晴らしい建築設計をしています)がデンマークのマルガレーテ女王陛下の50周年を記念し、コペンハーゲンで「頑張る女性」をテーマにしたモニュメントをデザインしました。広い公園の敷地に49の高さの異なる柱状の物体を円形に配列するというデザインです。そこには49名の著名な女性の指導者の名前が刻まれています。

ジェンダー平等という大きな社会的な流れの下、女王陛下の50周年と49人の指導的女性の名前を刻み、49個の柱状のモニュメントをシンプルに円形に配置するユニークなインスタレーションです。ジェンダー平等をフォルムに表す社会的挑戦という観点からも注目すべきデザインです。

ペンシルベニア大学建築学部長に台湾出身女性建築家就任

AIA(アメリカ建築家協会)誌4月12日の記事によりますと、ペンシルベニア大学建築学部長に台湾出身の女性建築家ロッサナ・フ(Rossana Hu)女史が24年1月1日から就任予定。現在は上海で設計事務所を運営し、Tongji大学建築学部長。ペン大で3人目の女性学部長。最初はアデーレ・ナウデ・サントス女史(1981-1987)。サントス女史は私のライス大学時代の修士号審査教授でお世話になった方。Hu女史はカリフォルニア大学バークレー校で建築学士、プリンストン大学で建築・都市計画の修士号を取得。経歴はいつものとおり欧米では学士、修士と異なる大学で取得します。バークレー、ハーヴァード、イェイル大学、香港大学などで講師を務めました。大学での女性活躍の好例です。

アメリカの大学の建築学部長に女性が就任

AIA(アメリカ建築家協会)誌によると、ヘザー・フラッド女史がカリフォルニア州のウッドベリー大学の建築学部長に就任、キャサリン・シーヴィット・ノーデンソン女史がペンシルベニア大学造園(景観)計画部長に就任しました。

アメリカやヨーロッパでは、建築は独立した学部、大学院で、専門職大学院です。日本では建築は工学部(理工学部)に属しており、専門職大学院の中に位置付けられています。アメリカの大学は各々が特徴を持ち、競い合っています。私が1974年に留学したライス大学はウィキペディアによりますと、建築と物理が一位と記載されています。教授と学生との比率は1:6で全米で最も高水準。ライス大学には世界で初の宇宙工学科があり、多くの宇宙飛行士が誕生しました。ケネディ大統領が「60年代末までに人類を月に送る」と発言したのはライス大学でです。小規模大学ですが、理工系に強く、一方、音楽部もビジネススクールもあります。建築大学院は教授15名、学生数75名、昨年は建築大学院に3人の若い女性准教授、講師が採用されました。

ライス大学は日本人留学生が少ないので、日本語を使わない(シャットアウト)で留学生活を送れます。1970年代、ハーヴァード大学日本研究部長ペリー教授が送ってきた手紙に「ハーヴァードの日本人留学生は、授業からアパートに戻ると日本人同士、コメのメシとみそ汁を飲み、日本語を使い英語を話さず、アメリカ人や他国からの留学生と交流せず、閉鎖的な日本人コミュニティ(ペリー先生は「日本人スラム(ジャパニーズ・ゲットー)を築いている。何のためハーヴァードに来たのか?」とハーヴァードの日本人留学生を批判的にとらえていました。そして「ライスへ行け」とアドバイスがありました。

女性が幹部として活躍するために分母(すそ野)を拡大する必要があります。具体的目標を正確に作成し、5年後、10年後に女性教員、幹部を増やす努力をすべきです。女性の幹部を増やすために分母(すそ野)を拡大する必要があります。私から言わせれば、「簡単」なことです。ただやるだけで、金はかかりません。もし、私が文科大臣や学長になれば、即実行です。

日本では憲法学者、行政のトップ、学者、議員などの政治家などが色々発言していますが、自宅に帰ると「オイ、風呂!メシ!」など家庭内で叫んでいる可能性ありです。

アメリカの大学、建築分野の学部長に女性就任

最近のAIA(American Institute of Architecture)アメリカ建築家協会誌によりますと、ヘザー・フラッド女史がカリフォルニア州にあるウッドベリー大学の建築学部長に就任、キャサリン・シーヴィット・ノーデンソン女史がペンシルベニア大学の造園学科長に就任しました。

アメリカ(ヨーロッパも)では建築は独立した学部、大学院です。専門職大学院です。日本では建築は工学部(理工学部)に属します。欧米では建築はアート、技術、社会学など人文系との混ざり合った総合学問の独立の学部(専門大学院)と位置付けられています。アメリカには大学が多く存在しますが、各大学、あるいは、学部、大学院が特徴を競い合っています。

私が1974年留学したライス大学はウィキペディアによりますと、建築と物理が一位と書かれています。学生と教授の比率は6対1で全米で最高水準。世界初の宇宙工学部もあります、理工学分野が強い小規模大学ですが、音楽、ビジネススクールもあります。建築大学院は学生数75名、教授15名です。昨年ライス大学建築大学院に3人の若い女性准教授、講師が採用されました。公募です。

2年前、理系の110の学会が共同主催した女性教員(技術者)をテーマにした大規模アンケートで、私は大学教員に就任した方法について質問することを提案しました。結果がどうなったか承知していません。おそらく、日本では公募は少数と思います。仮に公募だとしても、形式だけのことと思います。

女性が幹部として活躍するために分母(すそ野)を増大する必要があります。意識の高い女性技術者のお力で10年かけて理工分野に女子学生を増やし、さらに10年かけて女性の教員、幹部を増やす戦略が考えられます。その頃、私はこの世にいませんが。政府、政治家、学者、インテリ層、マスコミが色々発言していますが、私から言わせれば女性の社会参画は簡単なことで、ただやるだけです。私が大学の学長になれば、あるいは、文科大臣になれば即実行です。憲法学者、人権、平等と声高に叫んでいる法学部長は自宅で「オイ、メシ、フロ」と威張り散らしているかもしれません。週刊誌の記事で紹介されましたが、セクハラをしたエネオス会長、JR東日本副社長は、もし、私が厚労大臣、国交大臣になら、即職権で退職勧告を出します、職場環境の改善を命じます。威張り散らし、女性を人間として見ない問題人物が会社や公務員組織内の幹部に少なからずいるということです。

ハーヴァード大学建築大学院建築学科長に韓国系女性就任

AIA(American Institute of Architectureアメリカ建築家協会)誌3月9日の記事によると、La女史が今年の7月からハーヴァード大学建築大学院の建築コースの学科長に就任とのこと。女性活躍の更なる事例です。原田敬美のブログで以前紹介しましたが、現在ハーヴァード大学建築大学院院長はサラ・ホワイティング女史。今年からハーヴァード大学学長も女性が就任。女性活躍の素晴らしい事例です。以前の学科長はトシコ・モリという日系女性でした。ハーヴァード大学建築大学院には建築、都市計画、不動産、造園景観の4コースがあります。600名ほどいる学生の半数は女子学生。

日本の大学(社会)はジジー文化。男性の教授が、後輩のかわいい弟子(自分の研究を手伝った)を後継者に水面下で任命する仕組みです。日本の大学の人事がハーヴァードのようになるのは100年先か。

バイデン大統領の年頭教書に建設業界が意見

Builderという建設業界の雑誌の2023年2月8日の記事に、バイデン大統領の年頭教書の演説に対し建設業界がコメントを発表しました。毎年年初めに大統領がっ議会で施政方針(State of Union, 年頭教書)を演説します。

日本の総理が頻繁に国会で演説、答弁するのと異なり、アメリカでは(他の西欧諸国もですが)大統領(大臣・長官)は議会で演説することはほとんどありません。議会で演説できる(する)のは議員だけです。議員同士の提案、議論で法案が成立し、それを大統領が署名し法律になります。日本は議員の立法能力は無きに等しく、ほとんどが行政(役人)が法案を作っている特異な政治体制です。

全米住宅建設業協会など住宅建設業界は住宅供給の重要性や中堅所得者が買える住宅の供給政策に重点を置き、議会と共に政策を推進することを表明しました。

日本ですと、どちらかというと、業界は国土交通省に陳情に行ったりする傾向がありますが、欧米では陳情というと立法府の議会、立法責任者の議員に対してが多いです。港区長時代、欧米系の区民と多く交流をしていましたが、彼らも政策課題があると「議員を紹介してくれ」と相談がありました。私は、日本では議員よりも区長、行政が仕切ることが多いので私か担当部長に言ったほうが良いと助言しました。

ゼロカーボン・コンクリート材

AIA(アメリカ建築家協会)の雑誌の紹介です。23年2月7日の記事です。アメリカの最大手の設計事務所SOMと材料メーカーと協力しゼロカーボンの建築材料を開発している。建設業界が排出するCO2は40%。生物(藻)を使い、コンクリートブロックなどを製造知る技術である。高い技術力を持つ日本も大いにCO2を出さない建築材料の開発を期待します。