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建築家菊竹清訓展10月29日から来年2月1日まで開催

建築家菊竹清訓展が10月29日から来年2月1日まで、湯島にあります国立近現代建築資料館で開催されます。私の恩師の一人です。年齢を重ね、社会経験を積むほど(大した内容ではありませんが)菊竹先生の凄さを認識させられます。日本の現代建築をけん引した方の作品、生き様を多くの方にご覧いただければ幸いです。

また、11月30日(日)13時から16時までシンポジウムが早稲田大学の大隈講堂で開催されます。ぜひお越しください。

菊竹先生の出世作で自宅の「スカイハウス」があります。早稲田大学1年生の時、大学の課題でスカイハウスの模型を作るというのがありました。昭和42年18歳の時です。なぜか、その模型を大切に保管、今でも、私の事務所に飾ってあります。

菊竹先生には常に個人的に励まされました。仕事は厳しく、心は優しくでした。常に建築と都市の在り方を考え続けておられました。

超現実主義スイス

港区長時代、スイス大統領(複数制でその一人)に個人的な昼食会に招かれました。また大使や大使館職員と数回意見交換しました。日本でスイスのイメージは、中立国、金融拠点、精密産業、チョコレート、アルプスの少女ハイジなどでソフト、平和です。しかし、平和の維持のため彼らの手段は「超現実主義」です。①中立ということは自ら国防の責任を果たさなければなりません。国民皆兵です。万が一に備え自宅に機関銃を置いてあります。時々軍事訓練をします。その中には道路を緊急滑走路に見立て飛行機の離着陸訓練をします。その際道路は封鎖されます。突然観光バスがしばらく停車することがあります。②世界から亡命者が来ます。独裁者の子弟がスイスの国際学校に留学します。私の想像ですが、スイスの治安機関が24時間彼らを警備しているのでしょう。亡命者、独裁者の子弟が安心して暮らせます。恐らく高い警備費を納めているのでしょう。③金融です。スイス銀行は口が堅く安全で有名です。世界のマフィア、独裁者が大金を預けています。スイスの銀行はそのお金で様々投資し利益を得ています。④地球のどこかで紛争があるとスイスが和平の仲介の労を取ります。大勢の使節団、マスコミがスイスに集まります。彼らはたくさんのお金をスイスで使います。⑤CNN放送によるとチューリッヒ市役所は街娼の安全を守るため、簡易な建物を用意したとのことです。日本では公に語られることのない話題です。中立、平和の裏にこうした超現実主義があります。

港区長秘話その3 選挙費用その2

2006年福島県知事が逮捕された際の新聞記事です。不法に入手した金の使い道です。知事選挙の際、与党の有力県会議員に600万円、与党の一般の県会議員に300万円渡したとありました。単純な想定です。有力者5人、一般の与党議員10名とすると合計6000万円。選挙の水面下の工作資金は福島県知事の場合6000万円。大金です。

アメリカの大統領型政治と日本の首相型政治の相違点

生活体験からアメリカの大統領型政治と日本の首相型政治の相違点についてです。アメリカの大統領は1年かけ、甲子園野球のトーナメント方式のように、民主党、共和党でそれぞれで候補者同士のディベイトで勝ち抜いた方が各党の候補者となり、最後は、民主党と共和党の候補者同士のディベイトで大統領が決まります。単純明快です。お祭り騒ぎで、家族巻き込んでの選挙戦です。その間、徹底的に政治討論で鍛えられます。年齢、経歴問わず、立候補できます。大統領に就任すると、仲間から適任者を長官(大臣)に任命します。ちなみに、オバマ政権の都市開発長官は当時42歳、ニューヨーク市役所住宅局長(建築職)をスカウトしました。教育長官は44歳、シカゴ市役所教育長をスカウトしました。行政のプロです。若手です。大統領の任期は2期までです。(知事も市長も)権力の抑制のためです。軍人も人民に選ばれた大統領に忠誠を誓います。(民主国家では軍人のほうが偉いなどとクーデターはありません)40代でケネディ、クリントン、オバマが大統領に就任しました。

日本の首相は、派閥のボスが就任します。大臣も順送り人事。専門家が就任しません。期数を重ねないと大臣になれませんから、大臣は高齢者になります。若い方が就任すると、影の首相、影の大臣がちらほら亡霊のように存在します。

若く、徹底したディベイトで勝ち抜き大統領に就任した方と、派閥のボス、長老、期数が多い先輩だからなど日本的に首相や大臣に就任した方が、首脳会談をすると、議論の流れはアメリカ側に有利に作用することが多いように思います。

終活

死生観について、独自のものがあります。20代の時、3回海外留学をし、先生、友人、関係者に大変親切にしていただきました。別れの時が来ます。つらい気持ちでした。当時は経済的理由(大卒の初任給3万円でロスまでの飛行機代が27万円)、通信状況(国際電話1分360円)から、2度と会えない、2度と電話で声を聴ない、つまり、永遠の別れでした。死別と同じ状況でした。多くの親しい方と死別したといってよい状況でした。65歳になりそろそろ人生の後半生をどう生きるか、どのように最期を迎えるかを考えなければなりません。

子供には、数年前に、すでに、私の葬儀の方法、式次第を渡しました。葬儀の際の配布資料も自ら作成します。留学の時の資料や写真、業務の資料、港区長時代の資料、国際会議の資料、個人で収集した資料など膨大な量です。学生時代から営々と収集している資料もあります。周囲に迷惑をかけないよう、整理をします。相続は財産が有りませんから心配ありません。せめて借金だけは残さないようにします。

今後、デザインワークを数点、論文執筆2、3件、著書出版2,3冊を計画しています。

もっとも、計画を立てても、計画通り進まないのが人生の面白さ、不思議さ。実際、様々、予定外、想定外のことを体験しました。自分の学習歴からすると、教職が最も適わしいと思っていましたが、全くお声はかからず。政治家は全く関心がないのにある日突然頼まれ、といった具合です。想定外の分野で仕事を依頼され、その研究が続き、博士論文を書きました。

 

韓国の存在感、日本の存在感欠如

自宅で遅い時間帯時々CNN放送を見ます。驚くのは、大韓航空がスポンサーになっている報道番組があります。すべての番組を見ていませんからわかりませんが、重要な時間帯で大韓航空のコマーシャルがあり、韓国の観光や他国の観光番組で大韓航空を利用しましょうと積極PRです。日本の航空会社をはじめ日本企業の存在を感じません。日本の観光戦略を感じません。これからは観光を核とするサービス産業を活性化しなければならない時代です。

また、韓国の企業がスポンサーになることで、アメリカ人はじめ外国の多くのCNN視聴者は韓国にシンパシーを感じます。政治、外交的にも韓国のファンが増えると、その分、日本が不利になります。大いに日本の企業の存在感を海外メディアで示していただきたいと思います。日本政府は気が付いていないのでしょうか?あるいは、広報戦略が作れないのでしょうか?

NHKの誤報と対応

1976年フルブライト留学を終え、ヒューストンのライス大学から東京に戻りました。年末の特別番組でNHK特派員の日高氏が「これからはヒューストンはじめアメリカ南部の時代。ヒューストンに世界で唯一の屋内ドーム、アストロドームがあります」とヒューストンから中継放送でした。留学していたヒューストンからの報道で懐かしいヒューストンの映像をしっかり見ました。

しかし、1965年建設のヒューストンのアストロドームに続き隣の州のニューオルリンズに第2のドームがあることを知っていましたので、すぐNHKに電話し「ヒューストンのアストロドームが唯一のドーム球場という内容は間違っています。ニューオルリンズのもう一つあります」と申し上げたら、中年の広聴担当のNHK職員は居丈高に「証拠は何だ?」と聞いてきました。私は「ヒューストンに2年間留学生活をし、しかも建築を勉強したので、そうしたことを知っています」と説明しましたが、「NHKは正しい、お前のような若造の言い分は聞かない」といった風で、真面目に聞こうとしませんでした。最近も、時々、NHKにコメントしますが、体質は改善していません。ニュース解説などで偉そうにお説教のような報道をしていますが。NHKを信用しないことにしました。「皆さんのNHK」でなく「NHK社員のNHK」です。

港区長秘話その2:選挙費用

政治家にとり、選挙会計は極秘中の極秘です。各自が、様々苦労、工夫しています。真実は永遠の闇です。

公然情報で、新聞や週刊誌に時々事実が報道されます。20年以上前、タレント候補Gが衆議院選挙で敗退、数千万円も自己負担が出て、約束が違うと激怒し、激白したと記事がありました。中央官庁エリート役人が故郷の市長選に担ぎ出され落選、多額の借金が残り行方不明になったという記事がありました。90年代、港区でも都議選に出馬した若手区議が落選し、自殺したと聞きました。原因は選挙費用の借金問題と思います。最近では、猪瀬前東京都知事の5000万円借用書なしの借り入れ問題がありました。2006年福島、和歌山、宮崎の3人の知事が金銭問題で逮捕されました。選挙資金がらみです。古くは1993年ゼネコン汚職で、茨城県知事、宮城県知事、仙台市長などが逮捕されました。週刊誌報道で、茨城県知事は選挙のため県議会の実力者に8000万円渡す必要があったとありました。私は1985年茨城県知事から招聘され、ある政策について知事にご進講させていただきました。私のような独立自営の、肩書のない若造の話を聞いてくれる熱心な知事と印象を抱いていたので残念でした。氏は元建設相局長のエリート官僚でした。

元港区長は元区役所職員で、退職金をすべて選挙の仕切り屋さんに渡し、選挙を仕切ってもらったそうです。茨城県知事が8000万円、港区長が4000万円必要と悟った次第です。

区長選立候補に際し、私を後継者に指名した当時の区長に「私は零細な建築事務所経営者。選挙資金は持っていません」と発言。元区長曰く「組織が選挙をするので金の心配はいらない」との回答でした。    数日し、某議員から〇百万円貸す、別の議員から〇百万貸すと申し入れがあり、元区長が預かったと聞きました。…「ちょっと話が違うな」と感じ始めました。当時の区長が選挙を仕切ったので、私は選挙資金について話を聞くだけでした。私は選挙事務所で「金銭のことはきちんとお願いします」と強硬に主張しました。選挙を手伝うベテラン議員からすると生意気な奴と反感を持たれたかもしれません。                   会計事務は妹が担当しました。議員が領収書を妹に持ってくると、しがらみがない妹は領収書の趣旨をとことん質問、不明な点があると、現金を渡さなかったと聞きました。

某議員はいくつかの企業を回り「原田候補は金がないので面倒見てやってほしい」と寄付を依頼、その場で寄付を受け取り、そのまま自分の懐にし、選挙事務所に持ってこないと噂で聞きました。別の議員がたまたまその企業に行き寄付をお願いしたところ「既に〇〇先生がお見えになり、寄付を渡しました」と言われたとの噂話。私はお金をタッチしていないので、噂程度の話です。信頼できる方の助言で、選挙後、時間をおかず、お借りした(一方的に貸し付けられた)お金を返しました。(私はお金を見ていませんが)借用書もない不思議なやりとりでした。

政治家になる気持ちがなかった私にとり、お金でポストを得るという発想、意識がありません。一般的には政治家は選挙に投資したお金を取り戻そうとするのでしょう。選挙が終わり選挙事務所の幹部曰く「区長選で几帳面に会計帳簿を作ったのは初めてだ」それまではどんぶり勘定だったそうです。