日別アーカイブ: 2016年7月18日

残念トルコのクーデター事件

民主国家トルコでクーデター未遂事件が発生しました。多くの犠牲者が出たようです。大変残念です。トルコには国際会議や大学で招聘され時々訪問します。友人も多くいます。建築仲間の話です。現大統領は2003年から首相、大統領を務め相当な権力者になってしまった。イスラム教と日常生活は別だという建国の理念から次第に遠ざかり、イスラム回帰の傾向がある。EU諸国から反発がある。シリア難民を受け入れたのは良いが250万人に達し、大きな負担となっているなどです。批判、不満を論ずるのは良いとして、民主的なプロセスで選ばれた大統領をクーデターで転覆させるのは許せないことです。トルコの政治情勢が早急に収まることを祈っております。私の親しいトルコの大学教授の奥さんはトルコ陸軍の将校です。お姉さんはトルコ空軍のジェット戦闘機のパイロットです。この事件に巻き込まれていないとよいがと祈っております。

マスコミなどアメリカを批判すれどほめませんが、アメリカの政治制度は成熟した民主主義です。オバマ大統領のように政治経験のない人物が大統領になっても、ケネディ、クリントンのような若い、政治経験の十分でない方が大統領になっても、軍や治安機関は国民から選ばれた大統領に忠誠を尽くすという制度です。

私自身の経験で言えば、政治経験のない原田が…無理だろう、「俺は何期も議員を務めた本当の影の区長だ」と裏で豪語する区議が数名いました。アメリカの民主主義を体験した立場からすれば、愚かな人物が地方政治を牛耳ろうとしていたということです。日本の地方政治のレベルの一端です。

防衛予算は人殺し予算に対するコメント

6月26日NHK日曜討論で共産党の藤野保史政策委員長が「防衛予算は人を殺すための予算」と発言がありました。発言後撤回しました。世界中のどこの国でも防衛予算があります。氏は世界中の国の防衛予算を人殺し予算と表現するのでしょうか?私事ですが私は1971年スウェーデンに留学しました。そこで知った事実です。人口800万人の国で軍人は60万人です。(プラス予備役兵が10万人います)人口の7.5%です。国防予算は国家予算の15%です。福祉予算も同率です。スウェーデンは国連PKOで紛争国に多くの兵隊を派遣しています。共産党はスウェーデンの防衛予算を「人殺し予算」とコメントするのでしょうか?中立国スイスは国民皆兵です。相当な防衛予算と想像します。スイスの防衛予算を「人殺し予算」とコメントするのでしょうか?自衛隊員は20万人程度です。スウェーデン、スイスと比べれば最小限の人数と言えます。中国、ロシアの防衛予算はどうでしょうか?幼稚園のこどものようなレベルの発言と感じます。私はブルガリア、ルーマニア等東欧の建築家とお付き合いがあります。共産党政権時代について否定的な意見を聞きます。1990年代モスクワ大学に留学した後輩の話です。パンを買うのに3時間待った、それが当たり前の生活で慣れてしまった。日本の生活を思い出すとすばらしい、とのことです。アメリカの社会問題はすぐ報道され、マスコミも多く批判します。欧米は批判は自由です。旧、現、共産主義社会の問題報道はほとんどないのは残念です。批判した場合のその反動を恐れ、批判を遠慮しているように感じます。