日別アーカイブ: 2016年8月16日

区長秘話ー3 港区内都営地下鉄駅バリアフリー化の先兵、交通局長に直談判

港区長に就任後間もなく東京都交通局長を表敬訪問しました。交通局総務部長は長年の友人K氏。都営地下鉄駅のバリアフリーの問題について、30歳のころから都市問題のゼミでご指導いただいた柴田徳衛氏(東京経済大学元教授、元東京都企画調整局長、元都立大学教授)から、高齢化率5%、営団地下鉄の後に建設した都営地下鉄は急で深い階段だらけ、問題解決を図らなければならないと聞かされていました。私は都市問題に関する論文で柴田教授の受け売りですが、しばしばそのことを指摘しました。

港区長に就任したので自ら行動し、港区内の都営地下鉄駅バリアフリー化をしようと決意しました。事前に交通局総務部長K氏に強く要請しました。交通局長に港区内都営地下鉄駅(御成門駅、泉岳寺駅など)のバリアフリー化を速やかにしていただきたいとお願いしました。局長は「かかる問題で直接要請に来る区長は原田さんだけです。港区長の気持ちを重くとらえ、早く進めます。」と回答をいただきました。バリアフリー化の先兵を果たしました。その後、地元の区議、都議などの応援、共同要請活動も後押しとなり、港区内の都営地下鉄のバリアフリー化が具体化しました。交通局長、K総務部長に感謝です。

 

ニセ行革派区議のダブルスタンダード、交通費の受領

区長時代、所謂行革を声高に叫ぶ議員が数名いました。私も行革は大切なことと思い行革を推進しました。私自身は区長に就任する前、東京都庁の行革の仕事をしました。ある組織の大改革です。経費削減と人事の刷新です。建築事務所の社長ですがこういう分野の仕事もしました。

数人の議員は「行政の無題をなくせ」という言葉と裏腹にご自身の金銭問題を感じました。交通費についてです。議員は議会に出席すると一律1日6000円支給されます(現在は知りません)。1人の区議は区議会の近所に住んでいます。徒歩や自転車なら交通費ゼロ円。また別の区議は青山訪問に住んでいますので都バスか地下鉄で往復400円程度です。残った5600円は本来議会事務局に返還すべきです。恐らく残ったお金は支持者などとの赤ちょうちん代に消えたのでしょう。これはダブルスタンダードです。無駄を省け、行政はしっかり仕事しろと主張は傾聴に値しますが、そのような発言をするなら、交通費も余った額を自ら返還する行動が求められます。また、「区議の報酬は高いから下げるべきだ」と主張する自民党区議K氏がいました。周囲は「あれは選挙目当ての言動だよ」と密やかな批判を聴きました。高いと主張するなら法務局にでも供託すればよいと思います。口だけなら何でも言えますの類です。行革派と称する区議の実態これ見たり、ということです。

区長秘話38 アメリカかぶれ?!

若い時、アメリカで2度、さらにスウェーデンで勉強をしました。多くの衝撃を受けました。建築、都市、地方自治、生活の様々な局面で。ついついそうした話題が出ます。私が真面目に仕事をすることに反感を持つベテラン区議Y氏は「おめーの話はいつもアメリカの話ばかりだ」と批判。そもそも区長に対し「おめー」という言葉を使うこと自体非礼ですし、ガバナンスを理解できない愚かな区議ということです。アメリカの大統領、オバマ、ケネディなどほとんど政治経験がなく大統領に就任しましたが、ベテラン連邦議員、最高軍司令官も若い大統領に敬意を表し、その命に従います。それが組織です。それを分っていないのは残念です。

そもそも現在の地方自治制度は戦後マッカーサーが導入したアメリカかぶれの制度そのものです。(実際は似て非なるものですが)自らアメリカ式制度で仕事しているのにそれもわかっていないことが残念です。1969年留学中アメリカで見たテレビのニュースです。すでに「ニュースキャスター方式」でした。当時NHKニュースは高齢の今福アナウンサーがニュース原稿をひたすら丁寧に朗読するだけでした。その後、現在のようにニュースキャスター方式に変わりました。また、多くの番組はアメリカの物まねでした。NHKはじめ日本のテレビ局のアメリカかぶれの事例です。プロ野球も同様です。1970年代、80年代、球審はその場で右腕を挙げストライクと宣言。アメリカでは球審は歌舞伎役者のようにオーバーアクションで体を反転させ「ストライク!」と大声を出しました。今、日本のプロ野球の球審もアメリカ同様のオーバーアクションになりました。アメリカかぶれの事例です。ハンバーガーなどの食料も同様です。1970年銀座三越にマックの店が開業。長蛇の列ができました。現在日本中に様々なハンバーガーチェインが展開されています。コンビニも同様です。メジャーリーグで仕事したいと優秀な日本の野球人がアメリカに渡ります。大学も多くの教授、若手研究者がアメリカの研究を学びたいと留学します。「アメリカかぶれ」は嫉妬ヤッカミの連中の常套句です。ちなみに私は日本文化大好き人間。伝統建築を若い時から継続し現在も勉強しています。華道茶道柔道剣道など伝統文化を学びました。外国人に説明できる程度の知識は必要と思います。「アメリカかぶれ」と批判をする方は、逆に日本文化も勉強していないでしょう。

区長秘話ー37 原田人事構想破壊命令?!

施設課長、都市計画課係長人事で、先の区長秘話で既述したように刷新しなければと思い、行動しました。以前、元区長S氏から相談相手にと紹介された麻布十番のK氏に構想を話しました。

私の構想は次の通りでした。施設課長人事は旧知の東京都財務局技監(局長級)H氏を訪問、若くて元気のよい管理職を派遣してほしいと要請しました。H氏は即座に課長候補者リストを見せてこのHを派遣すると私に回答しました。その際言われたのは港区の人事課長が人材派遣について事務的に東京都の人事担当と会話すると事務的に処理されるので、「本件は特別だから上層部に話を挙げるように」と発言するようにしてください」と言われました。私は区長室に戻り、人事課長(現武井区長)にそのように指示しました。ふたを開けてびっくり。別人が東京都庁から派遣されました。財務局技監H氏と同様、旧知の財務局長A氏に申し訳ない気持ちでした。当時の事の顛末は今の区長武井さんにどうだったのか聞きたい気持ちです。おそらく、この構想(まじめで、しがらみのない、有能な課長が東京都から派遣されることは元区長とK氏(水面下で港区政をコントルール)に取り不都合だったのでしょう。武井人事課長は私の指示通り行動しなかったこと、成果を出せなかったことは人事課長として重大な責任問題です。現在、逆に、人事課長が武井区長の指示に対し成果を出せなかった、武井区長はどのように反応するでしょうか?

もう一つの構想です。もう一人、都市計画課の重要な係長に東京都庁の職員S氏を招くことでした。S氏は優秀な建築技術職員。かつて共同で建築基準法に関する本を書いたこともあります。港区では街づくり部門の部長と野党で何でも反対と騒ぐ(大声あげたり、脅したり、凄んで見せたり)議員と街づくりの施策について裏で出来レースをやっているのではと思える状況でした。また、そういう話も伝わってきました。しがらみのない真面目で優秀な人材を据えて広く都市計画部門を見てもらおうと思った次第です。この構想もつぶされました。これも元区長S氏とK氏にとり不都合だったのでしょう。S氏本人にすでに話を通し、内々了解をもらっていましたのでS氏にご迷惑をかけました。
私の人事構想について「破壊命令」が水面下で出たのでしょう。区長の指示を誠実に実行できない当時の人事部門は問題ありでした。