日別アーカイブ: 2016年10月4日

番匠設計、小町和義氏の自作紹介の講義

先日、番匠設計の小町和義氏の講演を日本建築研究会で聴きました。氏は90歳ですが足腰、声もしっかりし年齢よりもはるかに若く感じられます。氏の祖父、先祖は高尾山薬王院の棟梁。氏は若い時は昼仕事をし夜間学校、現工学院大学に通い勉強しました。特に戦後、多摩地区を中心に寺院や伝統的様式で住宅の設計をしました。伝統様式を基本としつつもシェル構造などを活用し新たな様式の寺院を設計しました。こうした創作活動は見習うべきです。また、法隆寺や薬師寺のお抱え大工で著名な西山棟梁の所へ出向き自分で設計した寺の施工を依頼し、東日本で唯一の西山棟梁に仕事を実現させました。交渉力、積極的な活動も見習うべき内容です。90歳の建築家からたくさんのエネルギーをいただきました。

港区長秘話その53 すばらしい成果を出した職員紹介

区長就任後直ちに着手した問題の一つは麻布十番公共駐車場の経営再建問題。公共駐車場を担当する土木担当課長は直ちに法律の専門家、駐車場経営の専門家などに依頼し研究会を設置、経営再建案を短期間でまとめ、直ちに実行しました。もっとも議会で一度与党の消極的態度で承認されず、次の議会まで承認を待たなければならない状態でした。提言をすぐ実行し、駐車場経営を黒字化しました。難しい経営問題、政治問題を担当課がよく短期間で解決の道筋を検討し、整理してくれたと今でも感謝、評価しています。

福祉部門の職員。介護保険の問題点を整理し、介護保険白書として手作りの報告書を作成しました。日本初の介護保険白書です。職員ががんばりました。港区の成果として「日本初の介護保険白書を作りました」とPRさせていただきましたが、職員自ら頑張った成果です。多くのメディアに取り上げていただきました。担当職員が厚労省に届けに行きました。しばらくして厚労省の課長がヒアリングに港区に来訪されました。インパクトの大きさに私自身が驚きました。介護保険白書を厚労省に持参する際、職員から「区長自ら届けに行きませんか」と水を向けられました。区長が中央官庁相手にそういう行動をしてよいかどうか私はそれこそ前例を承知していませんのでU助役に意見を求めました。U助役は「区長自ら行く必要なし。」という意見。それに従うことにしました。その後の動き(メディアでの取り上げ方、厚労省の課長が関心を持ち港区長室に来訪されたことなど)を勘案すると、区長自ら厚労省に白書を持参説明すべきだったと反省。またもや助役の助言は的外れでした。

港区長秘話その52、談合摘発へのプレッシャー

港区では官製談合がありました。ベテラン議員主導の官製談合です。私は談合撲滅を一人でやりました。助役も部長もかかわりたくないとのスタンスで消極的(ときには積極的に)官製談合に協力。そのベテラン議員から「原田区長はS元区長の後継者なのだから契約も従来通りやってくれ」と圧力。S元区長は「区長の仕事は福祉、教育だけやっていればよい」、某議員も同じような発言。友人の一級建築士T氏(後年港区教育委員)は区長室まで入って「原田さん談合を厳しく追及しないでほしい」と陳情?。氏の父親は港区の建築事務所協会支部長。父親から依頼があったのか。T氏は私より年齢が数年若く、かつ私のほうがキャリアが上、かつ区長である私に横柄な態度でお説教調。このような人物が現在港区役所で重要な公職を務めているのは驚き。一つ一つプレッシャーをはねのけました。U助役、N政策経営部長は全く無力、無能。区長は福祉と教育だけしてればよいの発言に対しては「私は福祉の本を書き、福祉の論文を書き、また、教育の論文も書き、私は福祉、教育の専門家です」と発言。恐らく全国の市長で福祉の専門書や教育の専門論文を書いた方はほとんどいないでしょう。とりわけ英語教育について私は一家言持っています。

ボッタクリバー並み見積書、スーパーゼネコンのなせる業、1億が1850万円!

数年前、友人からスーパーゼネコンX社から出された追加見積書がおかしいのでチェックしてほしいと依頼がありました。氏は東大医学部卒の優秀な仲間。お父上の後をついで個人病院を経営。病院を移転、新築しました。工事を超大手のX社に依頼。約5億円の工事費。東京都から補助金が出るので公共工事と同様競争入札が義務付けられています。X社は安値で受注し、後で追加請求で儲けようという考えだったのでしょう。この手の契約方法はままありますので気を付けたほうが良いです。良心的な専門家のチェックが必要です。案の定、竣工間際1億円の追加見積書が出されました。私がチェック依頼をされました。一目見た瞬間に不自然さを感じました。50ページ程度の追加見積書をチェックするのに10日程度欲しい(10日分の専門家の報酬100万プラスアルファ)と申し上げ了解いただき作業開始。年末年始を挟むあわただしい時期でした。チェックしていくと不自然だらけ。最悪の場合、裁判で争うことも前提に丁寧な鑑定書を作成しました。なんと1億円の見積書が2000万円となりました。!!!私は実印を押し、氏に手渡し。X社との交渉、場合により裁判になった場合この鑑定書は間違いなく証拠資料として使えると伝えました。氏は自らX社と交渉すると発言、私の鑑定書を持って交渉しました。最終的に1850万円の追加請求となりました。氏はX社にカンカンでした。ボッタクリバーと同じだ!と。

港区長時代、自ら積算書をチェックし、スポーツセンタープール棟工事で2000万円減額させました。また、赤坂特養工事では30億円を3億円減額させました。港区の施設課はチェックする気なし。結論、第三者チェックの重要性。大手設計事務所、大手建設会社など信用せず、原田敬美さんを信用しなさいということです。自己PRですいません。世の中、知名度、会社の規模だけで判断する場合があります。要は中身です。

後日談。チェック作業で1億円のうち8000万円減額となりました。私の顧問税理士は本来、成功報酬で1割程度つまり800万円もらってよかったのではとの見解。まさか8000万円も減額になるとは私自身想像していませんでした。また、病院長に最初から原田敬美に設計監理を依頼していればこうしたトラブルはなかったのにと伝えたところ、次回は原田さんに設計をお願いしますとのこと、しかし、次回は50年先、確実にお互いこの世にいません。