日別アーカイブ: 2017年7月9日

文部科学省について見聞き、体験したこと。

加計学園問題に関連し、文部科学省の行政指導、体質など、かつて自ら体験したことです。まず、指導について。他の省庁もそうですが、日本の役所は「箸の上げ下げ」まで指導する(したがる)体質があります。アメリカの大学は連邦政府認可の大学はありません。全て私塾扱いです。利用者(学生)がそれぞれの大学をどう評価するかで大学の価値、評価が決まります。大学は学生から高い評価を受けたい(多くの学生が入学するよう)と努力します。民間団体が学科の授業内容を評価、認定します。学生が来るかどうか、大学の経営者のリーダーシップの問題です。私は日本もいずれはアメリカのように、それぞれの大学が自主的に判断、運営すればよいと思います。学生が評価すればよいと思います。獣医学科を何十年も認めないこと自体が問題と思います。

関連し、アメリカ、ペンシルベニア州立大学テンプル大学の日本校が港区内にありますが、なぜか文部科学省はその存在を無視、日本の国内法に基づく大学として長年認めていません。実際は多くの学生がテンプル大学日本校を評価、多くの学生が在籍しています。港区内に立地していますので私は高い関心を持ち注視してきました。区長在任中、私は何回かテンプル大学の卒業式に招かれ祝辞のスピーチを頼まれました。英語ですから、港区役所の担当者は用意できないので、文章はすべて自分で考え、ノー原稿でやりました。

文部科学省の体質について。20年前、私の友人の早稲田大学教授が教務部長に就任。学科編成の変更申請のため(この程度のことで文部科学省に許可申請を出さなければならないこと自体が問題で、うるさい規制の一つでしょう)大きな段ボール箱2つ持って文部科学省担当官が指定した地階にある部屋の前の廊下で担当官に面会すべく2時間待った(待たされた)そうです。その挙句、「今日は忙しいので改めて別の日に来てほしい」と担当官から言われたそうです。氏は温厚な人物ですが、腹の中で怒りで煮えくり返ったそうです。大学教務部長の立場を無視し、2時間地下廊下で待たせた上で「また来てくれ」は無礼です。こうしたサービス精神に欠ける役人は退官後、民間企業や一般社会で通用しない輩でしょう。

愛媛県、今治市が問題視されている大学立地の地元負担について。地方都市では大学誘致をし、地域の活性化、若者の誘致を進めようとしています。工場誘致の際、固定資産税の減免など、企業にボーナスを提供し、企業に進出してもらいます。20年以上前、静岡県掛川市の市長から直接聞いた話です。芝浦工業大学を誘致したいと思い大学と交渉したら100億円提供してくれ(土地代やキャンパス建設費用)と言われ、財政的に無理と判断し断念したそうです。自治体からの資金提供はそうした性格があります。

特区について。多くの細かい規制がある中で、特別な理由で開発、事業を進めるための手法が必要です。一例です。欧米では道路上に民間のビル(オフィスや住宅)が立っています。日本では法律上は可能ですが、国土交通省は道路上の建築を進んで認めません。シカゴ市では中央郵便局は高速道路上にあります。1969年シカゴに行き、日本の家族に手紙を出そうと中央郵便局に行き、その下に高速道路が走っているのを見て驚き、アメリカの都市計画の柔軟性に驚きました。

総合設計による空地は「カスの空間」?!大学教授、建築士会のリーダーの発言

ある時、建築士会の会合で「港区における総合設計による公開空地の創出」について説明したところ、大学教授で建築士会のリーダーが「総合設計で「カス」の空間ばかり創って」と発言がありました。正確でありません。嫌味でした。

港区では建築基準法59条に基づき「公開空地」を提供していただくことで東京都が許可し容積ボーナスを提供します、という法の趣旨に従い公開空地が増えました。制度施行から平成13年までに23区内で469件。その内、港区が103件(22%)と許可件数が最も多いです。「容積ボーナス上げますから建築面積を狭くし、歩道上空地や広場を提供してください」という建築基準法の狙いです。

総合設計により提供された公開空地は港区内で、平成13年までに25.4ヘクタール。港区立公園の面積が23.4ヘクタールですから、総合設計制度による許可で生まれた公開空地は区立公園の面積より広いです。国と東京都の制度は一定の役割を果たしていると言えます。

建築士会は建築基準法に基づき仕事をする専門家組織です。その組織のリーダーが建築基準法にある総合設計を否定するような発言は疑問です。その方は大学教授ですが法律や街づくりの専門家でなく構法の専門家なので総合設計について理解が不足していたのかもしれません。「カスの空間」と言うなら、東京都や国土交通省の建築指導課に対し発言すべきです。

豊田真由子代議士パワハラ、私が見聞きしたパワハラ

週刊新潮17年7月6日号で埼玉4区の豊田真由子議員の秘書、運転手に対するパワハラの記事に驚きました。テレビニュースで音声を聞きさらに驚きました。

私は、学生時代から「私」と発言。後輩にも「さんづけ」。「俺」「お前」などという言葉は使いません。港区長時代も区長室へ来訪する小学生にもゼネコンの社長にも同じ言葉づかい、背筋を伸ばし丁寧な対応しました。人により態度を変えることはもっとも卑しいことの一つと思っています。政治家という社会をリードする役割ですから人格も一定の水準が要求されます。今回の件、異常と思うと同時に、これまで類似例もあったなと思いかえしました。

港区長時代、共産党区議K氏は大声を出す、怒鳴る、凄むというスタイルでした。部課長はチジミ上がり、逃げ回りといった風でした。区長として敢然として立ち向かいました。怒鳴る姿は総会屋かヤクザかと見間違えるほど。マイクを独り占め。議長や委員長は発言時間を制限したり、怒鳴ったら、「静かに発言してください」と注意をすべきでした。また、その姿は「俺が裏の区長だ」と言わんばかり。また、もう一人、無所属のA氏、議会で助役などに面と向かって「バカ」と複数回発言。議会、議員としてふさわしくない言動でした。マッカーサー司令官が「日本の民主主義は幼稚園以下」と発言したそうですが、現実を見ると同感と言わざるを得ません。私はアメリカに2度留学し、友人などと議論に参加し、また、ニューヨーク市、ロサンジェルス市、ヒューストン市の議会を傍聴した経験からすれば、「いうべきことを言う。次に相手の主張を静かに聞く」さらに議論を深める、という議論の方法はさすが民主主義の国と思いました。教えてあげたい気持ちです。

私個人、パワハラ被害は仕事先の役人から何度かありました。発注者である某自治体の一般職からのパワハラ。まず、愛想がなく上から目線での言葉づかい。そして暴言。別の自治体の課長。同様。暴言。礼儀正しい公務員を多く知っていますが、パワハラ職員は当人が意識しているのかいないのか(おそらく意識がないのでしょう)マナー知らず。毎日接する若い警察官にも偉そうな口きくのがいます。将来、周囲から嫌われるでしょう。

私が責任者を務める専門家組織の長老のパワハラ。自らに面白くない発言があるとその会員に対し「おめー、てめー、出てけー!」。これには驚きました。困りました。上下関係でない水平組織であるにもかかわらずです。何度注意しても改善されません。パワハラは改善が困難なのでしょう。その人の人となりそのものなんでしょう。