2月23日、東大の建築歴史の教授、藤井恵介先生の最終講義に参加しました。私は日本建築研究会で35年伝統建築の勉強を続けております。藤井先生は日本建築研究会の顧問をお願いしております。日本建築研究会の初代顧問稲垣先生の弟子にあたります。
藤井先生は仏教建築史を中心に研究をしてこられました。博士論文は平安時代密教建築史の研究です。さらに、保存・調査分野で多くの寺社、地域の調査をしました。港区内でもいくつかの調査をしていただきました。
藤井先生に日本建築研究会で何度も講義していただきました中でユニークな学説は、中世のお堂が夢見(人生の方針決定の助言をいただく)の場であったという内容です。更級日記や当時の絵巻物から、特に女性達はお堂に泊まり込み、仏像の前で眠り、そこで見る夢を人生の選択肢の判断根拠にしたようです。
藤井先生に感謝、ますます研究活動のご発展をお祈り申し上げます。