月別アーカイブ: 2019年3月

映画、グリーンブックを見ました。人権、異文化理解を学びました。

先日、アメリカ映画、グリーンブックを見ました。1962年の実話を基にした内容です。人種差別が激しい時代、ニューヨークで成功した黒人ピアニストが南部にコンサートツアをし、移動の車の運転手(ボディガード兼務)(イタリア系移民の子供)との間に友情、異文化理解が進むというストーリーです。映画の内容は映画批評記事を参考にしてください。

映画のタイトルは黒人用が旅行する際のホテルの案内書(黒人が宿泊できるホテルなどが記載)グリーンブックに基づきます。当時、南部は黒人差別がひどく、バスも白人席、黒人席と別々、レストラン、バーなども白人用の店は黒人が入れないルールでした。また、街によっては黒人は夜間外出禁止という規則がありました。黒人男性が白人女性と恋愛したらリンチに遭うといった状況でした。

私自身、1969年中西部オハイオ州(現在、産業が凋落し、錆びついたラストベルト、スノウベルトと称される地域)のThe Collge of Woosterに交換留学で1年間過ごしました。映画で出てくる州や都市の名前を懐かしく見ました。映画は当時のアメリカ社会を知るに役立つ内容です。また、礼儀正しい、言葉づかいの正しい黒人ピアニストとボディーガードする程度の粗野なイタリア系白人との文化の違いが相互にどのように理解され融合するか、ストーリ展開は興味あります。

留学に際し、率直な気持ち、1945年までアメリカは日本と戦争をし、父親の世代は戦場にいたわけですから、大学で友人やご両親達から旧敵国の日本人留学生、しかも、英語も十分話せず、体は小さい、メガネをしているなハンディだらけで、いじめの対象になるのではと心配しながら大学に行きました。想像と逆で友人から親切にされ、友人宅に招かれるとご両親から暖かいおもてなしをしていただきました。(24年前までは日本軍と戦った方たちです)日本という異文化を十分に理解しようとする意欲、意志を感じました。私自身、グリーンブックの映画の主人公の黒人ピアニストのようにマナー良く接し、言葉づかいも丁寧に話したことが信頼感を寄せていただいた理由かもしれません。とりわけ女子学生に親切にされました。(自慢話しではありません)

話変わり、当時のS区長から突然港区長をやってくれと要請され、社会貢献のつもりで区長に就任し仕事を一所懸命しました。3度の留学、世界最高水準の学問を身に着けた経験を基に、さまざま新鮮な政策を創りました。しかし、3度の留学などの経歴は、学校卒業後港区役所に就職し、港区役所のことしか知らない、知ろうとしない、私を急に後継者に担いだS元区長とり、「異文化」を理解する努力はせず、私を「異質」の物と見たようです。(なぜ後継者に選んだのか理解に苦しみますが)私の区長時代のN政策経営部長(その後、副区長、現港区スポーツ文化財団理事長)も異文化を体験した原田の経歴や意識を毛嫌いし、ある種のイジメに走りました。これが港区の最高幹部の意識と悟った次第です。港区が「異文化理解を進めましょう」「人権理解(さまざまな人間がいることを理解しましょう)を進めましょう」と主張しているのは空念仏です。現在の最高幹部も異文化理解、口で発言しても、心から理解できず、空念仏と思います。グリーンブックの映画、港区の最高幹部や人権担当職員、国際分野担当職員にも見て欲しいです。

 

TEDx Fulbrightのスピーチイベント、原田もスピーチ

TEDx Fulbrightというイベントが東京都港区にある政策大学院のホールで3月17日開催されました。世界中で開催されているイベントです。フルブライト留学生として留学した経験者が幹事となり異文化理解の促進を目的に開催されています。

今回はFind the Pathというテーマで9人がスピーカーを務めました。6人が女性、3人はアメリカ人、1人は車いす障がい者。スピーカーの①赤津晴子女史(国際医療福祉大学医学部教授、「医学教育で世界に橋を架ける」フルブライト留学生としてアメリカで医学を学び、25年間アメリカで医学教育をし、日本で国際基準での医学教育をしたいとの国際医療福祉大学からスカウトされた方、②吉兼周優、「課題解決のソーシャルデザイン」、③Yuki Minami,アメリカ国籍、元アメリカ海兵隊員として3.11の救助作戦に参加、現在九州大学大学院で日本文学を研究、「マイノリティに秘められた力と可能性」、④Emily Cole,フルブライト留学生「すいません、写真を撮ってくれませんか」ジャグリングを通して日本人とコミュニケーションを図る活動、⑤原田敬美「市民との架け橋の設計手法」、フルブライト同窓会前会長、⑥田中元子、「マイパブリックとグランドレベル」建物の1階を公共的な用途に変え町に賑いを創る活動、⑦疋田万理「あなたは本当はニュースを求めている」、⑧Mark Bookman、ペンシルベニア大出身、東京大学先端科学技術研究センター、「希望としてのパラリンピック~アクセシビリティの過去、現在、未来~」、⑨小島慶子、タレント、「女らしさ、男らしさの押し付け合いを超えて」。

近々ユーチューブで世界中に放映されます。異文化理解に大いに役に立ちます。運営はボランティア方式です。留学したい、海外のことを知りたいと熱意ある高校生、中学生もボランティアとして参加しているのに驚きました。こうした意識の高校生がいるなら日本の将来は大丈夫と。

異文化理解の意識の低い、元港区長や副区長ら最高幹部に彼ら彼女らの爪の垢を飲ませたい気持ちです。私のスピーチ内容について後日寄稿します。

ジョージア首相来日レセプションに出席

2019年3月15日ジョージア(旧グルジア)首相マムカ・バハタゼ氏が来日、「ワインの国」の紹介のレセプションが開催され招待され出席しました。ジョージアは9000年前からワインの醸造をし、長い歴史を持つ国です。大使から聞いた話ですが、山梨のブドウの原木はジョージアからもたらされたそうです。冷戦前はソ連の一共和国でしたが、独立し、ジョージアと名前を変えました。ロシアとトルコに挟まれた重要な地理的な場所に立地しています。日本と同じ価値観を共有し、経済交流促進のための首相自らのセールス活動です。

ジョージアのワインの紹介、ジョージアの歌、民族舞踊の紹介など賑やかのショーがありました。民族服を着た11人の男性合唱団は日本の木遣り歌のような歌を披露、また、君が代を合唱し、日本人参加者を驚かせました。

大相撲では栃の心やガガマルはジョージア出身です。

個人的には、ダヴィタイアというジョージアの代表的建築家と30年来のお付き合いがあります。

レセプションで隣り合わせになったジョージアの若い女性と会話しました。日本に留学し、公共政策の勉強をしているとのことです。日本について父親から聞いた話で、「日本人は勤勉で、明治維新以降、また、第二次大戦以降経済復興を成し遂げた素晴しい国だ」と聞かされ、日本で勉強したいと思ったそうです。世界から尊敬と注目を集める日本になってほしいと思います。

会場となったホテルの警備が異様に厳重だと感じましたが、翌日、朝刊を読んで納得、同じホテル内のレストランで安倍総理が夕食中でした。

ニューヨーク市行政監察官の選挙、シカゴ市長選挙、日本と異なる状況

最近のニューヨークタイムズで①ニューヨーク市行政監察官の選挙、②シカゴ市長選挙について報道がありました。

①ニューヨーク市行政監察官はニューヨーク独特の制度です。ニューヨーク市の組織図によると、市長、市議会、監査委員、5人の区長、そして行政監察官(Public Advocate)が同列で位置づけられる重要なポストです。ブルックリン区選出の市議会議員が当選しました。17人の候補者がいました。大勢が立候補し、議論を重ね競い合い、適任者が選ばれる仕組みです。

②シカゴの市長選です。14名の候補者の中で最終段階で2人の黒人女性が競い合っています。1人は元連邦検事、1人は郡(日本の県に相当)評議会議長。その他の候補は、シカゴ市警幹部、教育長、市役所会計管理者など市役所組織の有力者が多くいます。現在シカゴ市は犯罪件数の増加、公立学校の閉鎖、増税の可能性など現エマニュエル市長の失政を批判し、多くの候補者が競い合っています。

日本と比べると、候補者数が多い、行政、政治経験者が多い、議論を重ねるなどの特徴が挙げられます。