6月9日(日)中央区を中心にパブリックアートの活動しているNPO組織から依頼され、小学生に対し、築地本願寺の設計者の伊東忠太先生とその設計の特徴について講義してほしいと依頼されました。中央区役所などが後援です。小学生は50人参加、付添いの親含めると100人近い方が出席したと思います。小学生に、京都の東本願寺の写真と築地本願寺の写真(というより部屋の目の前に現物の築地本願寺があります)を比較しその特徴が何か、質問しました。複数の小学生が①屋根の形と、②材料が異なるという発言がありました。正解です。鋭い観察力です。仏教は2500年前インドでお釈迦様により誕生しました。初期の寺院の形態は鏡餅のような半球でした。それがアフガン、中国、シルクロードを経て日本に伝わると現在のようなお寺の形態に変化しました。
一方、伊東先生は明治時代の先生ですが、多くの研究者がドイツ、フランス、イギリスに留学しましたが、伊東先生は中国とインドに研究のため訪問、スケッチを大量にしました。築地本願寺の設計を依頼された際、仏教の原点であるインドにその形態を求め、円形、球形を使いました。また、伊東先生は妖怪研究でも有名です。自ら寺院内の多くの場所にかわいい妖怪風の動物の彫刻を設置しました。寺院はかわいい妖怪風の動物園とも言えます。小学生の子供たちに地元にすばらしい寺院建築があること誇りに思ってください、と話しました。
講義のあと、数人の小学生が質問に来ました。私の話に関心を持ってくれて、小学生に感謝です。うち一人の小学生が建築家になりたいと発言。感謝しました。ぜひ頑張って勉強してほしいと激励しました。パブリックアートの活動が拡大することを祈っております。