日別アーカイブ: 2019年10月20日

ニューヨーク市警察委員長が実施。不祥事対応。不正警官を見て見ぬふりする同僚警官は同罪。港区では。

「ニューヨーク市の治安政策」についてこの春10万字の小論を明治大学ガバナンス研究科紀要論文で発刊しました。インターネットで閲覧できます。90年代ニューヨーク市の警察委員長を勤めたブラットン氏が尽力し、ニューヨーク市の犯罪を激減させた中心人物です。

一方不祥事対策も見事です。不祥事を起こした警察官に対し厳し態度で臨みました。多くのメディアを集め、犯罪を犯した警察官から警察官バッジを取り上げるセレモニーをしました。そして、「警察官に就任した際、社会のために警察官バッジを使うと誓いの言葉を述べたのに、警察官バッジを私利私欲のために悪用しけしからん。」とお説教しました。で、懲戒免職にしました。日本の警察も学ぶべきです。同様のことをすべきです。

さらに、お説教で訓示した事。「同僚の警察官は不正を見て見ぬ振りし、警察官の不正を助けた。したがって同罪である。」と大変厳しいお言葉。

港区役所で、官製談合、開発利権を区長の立場で耳にし、私は厳しく取り締まる姿勢を取りました。議員が主導しているという話を耳にしました。実際事務手続きは行政がします。つまり、行政側が手を貸さなければ不正はできません。私の時のU助役、N政策経営部長などはこうした不正を知っていました。しかし、不正を改善しようとしませんでした。私が強引に正しました。こうした最高幹部は同罪です。その程度の意識の幹部職員でした。残念なことでした。現区長の武井さんは私の時の人事課長。おとなしい人物。建築や都市開発の知識は無し。そうした勢力にとり都合が良かったのでしょう。

エンテベ空港の7日間を観賞しました

映画「エンテベ空港の7日間」を観ました。実話に基づく映画です。1976年夏エールフランス機がハイジャックされ、ハイジャック犯がウガンダのエンテベ空港に強硬着陸。エールフランス機ですから基本的にはフランス政府の対応ですが、乗客の大半がユダヤ人(イスラエル国籍)、ハイジャック犯の要求はイスラエルを中心に収容されている親パレスチナ・テロリストの解放要求ですのでイスラエル政府が中心になり対応しなければなりません。実際に発生した事件ですから、詳細は過去の報道を参考にしてください。

私は危機管理の材料として記憶を継続しています。アメリカ留学から帰国しまもない時の事件でしたので現在でも覚えています。改めて映画を観て感じたこと、以下にコメントします。

まず、イスラエル政府の対応。国家の威信をかけ、力づくで国民の生命を守るという固い意志を持っていることです。そして原理原則、テロリストと交渉はしない、ということです。(日本政府にはなかなか困難な内容です)

次に、国家的な危機に際しての議論のマナーです。映画ですからどこまで事実か分りませんが、欧米に留学した経験からそうだろうなと同感の場面がありました。首相、国防大臣、軍の最高司令官のマナー、会話の方法です。時代は異なりますが、それぞれ、たばこをふかしながら時に笑顔で会話をしていることです。雰囲気は友達同士の会話です。日本なら大声出したり、怒鳴り声になったりするでしょう。危機の時こそこうした精神的余裕が大切と思いました。

次に、救出作戦の検討、演習、実行です。太平洋戦争の時、インパール作戦(机上の論理だけで実行し全滅した愚かな作戦の事例、今日では愚かな作戦と評価)、国民に竹槍を持たせ米軍と戦えと命じたバカな日本軍指導者がいました。今日も、倒産した日本航空の経営者、会社をダメにした東芝社長、不名誉な事件を起こしたオリンパス社長、日産の経営陣など、ばかな司令官が多くいますが。首相と国防大臣が軍の最高司令官に作戦を検討させ、データに基づきその成功の確率を判断させ、作戦の方針が決まれば事前に演習。おそらく、作戦が成功した背景には第一の当事者であるフランス政府、それから、アメリカ政府などの情報提供、助言などがあったと思います。つまり、常時の連携、信頼関係の維持です。首相と国防大臣は政治責任はすべて自分にあると発言。

一つの映画を観ながら多くのことを学びました。お勧めの映画です。