区長時代、外国人が主催する集会に何度となく招待されました。海外留学経験者であり、妻は元同時通訳者ということもあり、主催者は親近感を持ったと思います。多くの場合、平服での参加ですが、時に英文の招待状にドレスコードで「Black Tie」と記された集会が2度ありました。ドレスコードに気づかず、平服で行ったという失敗談です。
スケジュール調整の方法です。招待状など秘書係が受け取り、開封し秘書が内容を確認し、区長に口頭で伝え、会合の趣旨、目的を確認、前後の他の予定との調整をし、参加するかどうか、決めます。区長は招待状の現物を見ません。それぞれの会合に行く直前に実際の招待状を渡されます、という手順です。会場に到着し、参加者がブラックタイ、つまり、黒服で黒の蝶ネクタイをし、女性はイブニングドレスが正装の和服を着ています。よくよく招待状を見たら招待状にドレスコードBlack Tieと書かれていました。秘書は英語の意味を理解せず、また、そうした集会に関して知識、経験がなかったと思います。翌日、秘書に説明し、英文の招待状が来て、ドレスコード、「Black Tie」と記載されていたら、その点をきちんと報告してください、と伝えました。ところが、後日、また同じミスがありました。招待状の場所に夫婦で行ったらBlack Tieの会場でした。私どもだけ平服でした。Black Tieの集会は欧米では特別なものでなく、時々あります。さすが2度目の失敗の時は内心秘書の不注意にがっかりしました。丁寧に招待状を読んでいなかったのでしょう。区長の立場で、一枚一枚招待状をチェックする時間はありません。チェック、予定作成のための秘書です。