日別アーカイブ: 2019年11月10日

Black Tie、黒ネクタイ、葬式用?

区長時代、外国人が主催する集会に何度となく招待されました。海外留学経験者であり、妻は元同時通訳者ということもあり、主催者は親近感を持ったと思います。多くの場合、平服での参加ですが、時に英文の招待状にドレスコードで「Black Tie」と記された集会が2度ありました。ドレスコードに気づかず、平服で行ったという失敗談です。

スケジュール調整の方法です。招待状など秘書係が受け取り、開封し秘書が内容を確認し、区長に口頭で伝え、会合の趣旨、目的を確認、前後の他の予定との調整をし、参加するかどうか、決めます。区長は招待状の現物を見ません。それぞれの会合に行く直前に実際の招待状を渡されます、という手順です。会場に到着し、参加者がブラックタイ、つまり、黒服で黒の蝶ネクタイをし、女性はイブニングドレスが正装の和服を着ています。よくよく招待状を見たら招待状にドレスコードBlack Tieと書かれていました。秘書は英語の意味を理解せず、また、そうした集会に関して知識、経験がなかったと思います。翌日、秘書に説明し、英文の招待状が来て、ドレスコード、「Black Tie」と記載されていたら、その点をきちんと報告してください、と伝えました。ところが、後日、また同じミスがありました。招待状の場所に夫婦で行ったらBlack Tieの会場でした。私どもだけ平服でした。Black Tieの集会は欧米では特別なものでなく、時々あります。さすが2度目の失敗の時は内心秘書の不注意にがっかりしました。丁寧に招待状を読んでいなかったのでしょう。区長の立場で、一枚一枚招待状をチェックする時間はありません。チェック、予定作成のための秘書です。

コミュニティバス研究、学生時代参加しました

港区でコミュニティバスが走っています。区民の足として多くの区民に使っていただいていると思います。私が区長時代、コミュニティバスの実現に向け検討しました。専門家区長として基本的考えを伝え、また、私が留学時代関与した研究報告書を幹部に見せ、勉強するよう指示しました。幹部は驚いたと思います。原田が若い時アメリカ、ヒューストンでこうした研究をしていたとは。

手元に当時の調査報告書があります。発行はライス大学コミュニティデザイン研究所、1976年3月、発注者はヒューストン市役所。タイトルは「中心街区交通需要分析調査」。内容は中心市街地でのミニバス運行のための調査分析と具体のルートの検討、ミニバスのデザイン、停留所のデザインです。報告書にはスタッフの一人として原田敬美の名前が記載されています。

区長として幹部に指示したことは、アメリカでの経験を基に、①ワンコイン、②定時運行、③頻繁な運行頻度、④停留所のデザインへの配慮でした。また、1980年代の前半、霞が関地区で都バスのマイクロバスが走っていましたが、途中で運行を止めました。その理由も調べるよう指示しました。様々な検討の上、現在いくつかの路線でコミュニティバスが運行しています。区民の利便性のため、多くの区民に利用していただければ幸いです。