日別アーカイブ: 2019年12月30日

気候変動対策オランダ最高裁。政府に実行せよと命令。世界初の判例。

気候変動に対する政策は、今やどこの国でも、特に先進国では喫緊の課題です。12月20日のニューヨークタイムズに、「オランダの最高裁判所が政府に気候変動対策を実行せよと命令した。」という記事があり驚きました。最高裁判所が行政に対し○○せよと積極的に命令を出すことは日本の最高裁ではありえません。アメリカの最高裁はオランダと同様、政府に対し○○せよと命令することが多くあります。

記事の内容を一部紹介します。(著作権に触れない程度に)オランダの最高裁は温室効果ガスの排出を2020年末までに1990年比25%削減せよという判決で、裁判所が国に対しかかる問題で命令を出したのは初めてです。

環境政策で遅々と進まない温室効果ガス削減について、もし、日本でどなたかが国を訴えたとし、日本の裁判所、最終的には最高裁がどのような判決を出すか興味深いです。おそらく、これは政策の問題だから最高裁は判断せずと逃げるかもしれません。

照明デザイナー石井幹子さんのフィンランド体験。多様な社会。女性の活躍。港区では。

日本の照明デザインをリードしてきた照明デザイナーの石井幹子さんのインタビュー記事が読売新聞で連載されています。12月26日の記事で、「1965年フィンランドで働いた時、女性が多く働いていたこと、デパートのバイヤーが女性ばかり、結婚している女性、独身の女性、離婚した女性、未婚の母の女性など多様な女性が頑張っていることに驚いた、しかも、あの人未婚の母などと陰口を言う人がおらず、多様性の社会で、…日本に帰国後、女性だからと仲間外れにされたり・・・」と書かれています。私自身も1971年スウェーデンに留学、全く同じ状況を体験しました。

現在、日本でも国や多くの自治体で多様性と口にしています。50年以上前にアメリカや北欧が多様性社会であったことからすると、閉鎖的日本は50年以上遅れています。港区は多くの外国人がいますが、港区役所の最高幹部は口では多様性と語りますが本心では多様性に背を向けています。経験上、彼らは学校卒業し港区役所に就職し、閉鎖的な組織で30年、40年仕事をしてきました。外国人と付き合ったこともなく、外国の文化を学んだこともなく、港区の職員以外のライフスタイルを体験、理解したことがありません。

私は、3度の海外留学とその後の国際会議などで多くの外国人と付き合ってきましたが、そういう体験をした人物を、元区長や一部の最高幹部が変人扱いしたのは残念でした。自らの体験から、港区の最高幹部が発言する多様な社会、異文化理解は受け入れがたいキーワードです。

元TBS記者のレイプ事件。メディア人として適格性に欠く。

元TBS記者で、ワシントン支局長を勤めた山口敬之が伊藤詩織をレイプしたとして訴えた民事訴訟で、東京地裁は訴えを認め山口に損害賠償の支払いを命じました。一方、山口は逆に名誉を棄損されたと伊藤を訴え1億3000万円の損害賠償を求めました。それは棄却されました。

驚きは山口のメディア人としての意識の欠如です。レイプして、被害者から訴えられ、事件が公にされ自分の名誉が傷つけられたと逆に被害者を訴えたことです。TBS記者で、しかもワシントン支局長という重要なポストについていた方とは思えない行動です。報道記者で、ワシントン支局長であれば、日米の政治問題から広く世界の政治問題まで、ワシントンから日本に様々な事件を伝え、時には偉そうに日本政府やアメリカ政府を批判したことでしょう。メディア人として適格性に欠く人物と感じました。一方、この程度の人物がTBSの重要な役割を担う記者だったわけです。

TBSは社として元重要な地位の社員がこのような反道徳的、反社会的行動をしたことに反省の発言をしたのでしょうか?報道番組を見るたびに、社会経験、基礎知識をきちんと持っているのだろうかと思えるキャスターなどが、事件に関し、偉そうに評論家然としてコメントすることに不快な気持ちで聞いておりました。CNNなどアメリカのテレビのニュース番組を毎日視聴していますが、キャスターはキャスターで、偉そうにお説教のようなコメントはしません。ゲストを招き、コメントさせています。日本のテレビ局は芸能人になったような気分で報道をしている女子アナ(場違いと思います)やアメリカの外交専門大学院のフレッチャースクールやジョージタウン大学大学院の政治コースの修士号や博士号を持ったかのように偉そうなコメントをするキャスターの報道を聞くたびに不快な気持ちにさせられます。