日別アーカイブ: 2020年1月23日

3度の海外留学とは幅広いネットワーク。

3度の海外留学をし、最先端の学問内容を習得し、異なる地域の文化を学び、そして多くの友人、教授たち、同窓生とのネットワークができました。大きな財産です。一般的に早稲田大学の建築学科を卒業した仲間と比べ、異なる分野の仲間づくりができました。早稲田大学の留学の同窓生は、大手金融機関、商社、航空会社、マスコミ、弁護士などの専門職などの分野で仕事をしました。フルブライト同窓会は、中央官庁の幹部、大学教授、経済界、弁護士などの専門職、マスコミなどの幹部に仲間がおりました。

港区長時代、3回海外留学したと話をすると元区長から「海外留学したという話をするな」とお小言がありました。私は「設計事務所の社長でした、では、区民がなぜ区長をするのか理解が困難でしょうから、3回海外留学した挑戦心豊かな、かつ、最先端の知識を有し、また、多くのネットワークを持っている人物です、安心ください。」という意味です。公務員であれ大企業であれ、大学卒業し組織に就職した場合、同一組織で長年勤めればその組織については習熟します。しかし、他の分野の人との付き合いは限られます。私の場合はその対極で、多くの異分野で多くの友人を作ることができました。実際、そうした友人から仕事で貴重な助言をいただきました。同一組織に長年在籍し、他の組織や他の分野を歩んできた人間を認めようとしない元港区長や最高幹部らの姿勢は残念でした。最近ダイバーシティ(多様性)というキーワードが拡大、浸透しています。港区の最高幹部はこのキーワードの意味を理解できないし、具体的な実践をしていません。

早稲田大学同窓会誌。派遣留学生数1200人。内向きな日本国内と留学アレルギー港区幹部。

2020年早稲田大学の同窓会誌の早稲田学報2月号に早稲田の派遣留学生1200人と書かれていました。私が早稲田大学の交換留学生としてアメリカに派遣された1969年は、交換留学制度始まって4期生。交換留学制度で派遣された学生数10名程度でした。50年後100倍に増加しました。学生数5万人として学生数の2.4%が留学します。1学年1万2千人とすると1学年あたり10%の学生が留学する計算になります。様々な国の大学で学び異文化を理解することは素晴らしいことです。交換留学制度は早稲田大学が誇る教育の一つです。

ところが、日本全体で見ると、アメリカへの留学生は中国、韓国からの留学生数と比較し、はるかに及ばない数値です。日本全体が内向き志向です。伝統ある組織に就職したいとすると、留学するとかえって就職試験に不利になるのでは、とか、日本は住みやすいからあえて海外で学ぶ必要がない、とか、海外留学すると特殊人間に見られ差別に会うのではと恐れ留学したくない、など様々な原因が考えられます。

3度の海外留学の体験と港区長を務めた体験に基づき、港区最高幹部の意識は海外留学や異文化理解に対する意識は無いというのが私の結論。元区長から留学の話をするな、私の区長時代の重要なポストの政策経営部長N氏から留学の話をするな、と私には理解不能のお説教。彼らの学歴コンプレックス、知識不足からの嫉妬ヤッカミの類のお説教でした。私の区長時代、東京財団の奨学金で夏休みを利用し1か月ポートランド大学公共政策大学院で通訳付きの留学制度に応募せよと助役、武井人事課長を通じ公募しましたが応募ゼロ。荒川区からは5人の応募がありました。港区の公式見解として「異文化理解」を掲げていますが、元区長、元政策経営部長、現区長など最高幹部は異文化理解に対する知識、意識は無いのかあるいは低レベルです。80も大使館があり、区民の10%が外国人であることを考えると、最高幹部はもっと異文化を学ばなければなりません。残念です。