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野田市少女虐待死。威圧言動は港区議会でも。

千葉県野田市で父親による少女の虐待死時事件がありました。父親は裁判で「冷水シャワーを浴びせたのは2,3回」と証言。母親は既に刑が決まりましたが、裁判で「なぜ夫の娘に対する虐待を止められなかったのか?」との質問に「夫の暴力で反抗できず従わざるを得なかった」という趣旨の証言をしたそうです。第3者からすれば、なぜそのようなひどい状態を止めなかったのか?止められなかったのか?と不自然に感じると思います。

港区議会での発言状況です。共産党Kは大きな声をだし、威圧的な言動が続きました。90年代からのようでした。幹部達はさわらぬ神にたたりなしとばかり黙々と従うだけ。助役や部長たちも共産党区議Kのご機嫌取り。私は毅然と対応しました。低所得者の味方のはずの共産党議員ですが、高級スーツを身に着け、高級外車を乗り回し、影の実力者然としていました。戦後マッカーサーが日本の民主主義は幼稚園以下と評したとか、その通りでした。

多様性社会を目指す。日米の違い。

多様性社会を目指すと「官」が提唱しています。結構なことですし本気でそう言う社会にならないといけません。日本政府、東京都庁など、本気か?と考え込んでしまいます。欧米の実態を政府の役人や東京都庁の役人が分かっているのか、疑わしいです。アメリカの友人、知人、ノーベル賞や様々な報道で知らされる方々の経歴を見ると、日本と全く異なることが分かります。一例です。1990年代ニューヨーク市の治安政策に貢献し高く評価されているブラウン氏の経歴です。氏は1990年から1992年までニューヨーク市のポリースコミッショナー(警察委員長、東京都であれば公安委員長)を務めた方です。まず学歴です。

氏はオクラホマ州の貧しい黒人家庭の生まれです。フットボール選手の奨学金をもらいカリフォルニア州立大学フレスノ校入学しました。日本のスポーツ学生と異なるのはアメリカでは学業成績が良くないと奨学金が停止になります。日本の大学ではスポーツの学生はスポーツだけやってろ、授業は適当にというのが実態ではないでしょうか。力道山の敵役だったアメリカ人プロレスラーのデストロイヤーはシラキューズ大学大学院でスポーツ科学の修士号を持っています。日本のレスラーで修士号を持っている方はいないでしょう。学問とスポーツの両立です。

ブラウン氏の学歴です。1960年カリフォルニア州立大学フレスノ校卒業(刑法)、1964年カリフォルニア州立大学サンノゼ校修士(社会学)、1968年カリフォルニア州立大学バークレイー校博士取得(刑事学)バークレー校は世界のトップクラスの大学ですから、ブラウン氏の大学、修士課程の成績は相当上位だったと推測します。次に職歴です。1960年カリフォルニア州サンノゼ市警察官(23歳)、1968年サンノゼ州立大学助教授(31歳)、1968年オレゴン州ポートランド州立大学 法学部長就任(31歳)(同じ年にスカウトされたのでしょう)、1972年ハワード大学公共政策学科長就任(35歳)、1974年オレゴン州マルトノマ郡保安官(37歳)(市が組織されていないところの警察官は保安官と称します)、1978年ジョージア州アトランタ市警察委員長(41歳アメリカ初の黒人警察委員長)、1982年ヒューストン市警察部長45歳、ヒューストン市で初の黒人警察部長、1990年ニューヨーク市警察委委員長 53歳、ブラウン委員長の頑張りで治安改善の成果でブラウンの人気が出たため、任命したニューヨーク市長ディンキンズ(黒人)から嫌われ1992年辞職、その後、ライス大学公共政策大学院教授、その後、ヒューストン市長。現場と理論の二刀流で、また、貧しい黒人家庭出身ということで社会の底辺を知っている素晴らしい、警察官、教授、市長でした。

こうした経歴は欧米では普通です。大統領も常に新人が突然現れアメリカ、世界をリードします。大学教授しかり、会社経営者しかりです。日本では、次の首相候補、次の社長候補、次の次官、次の教授候補など決まっています。社長や次官になった頃は出世競争に疲れ切ってしまうかもしれません。日本の勤労者は典型的に22歳で卒業、その後就職、定年の60歳まで勤務。一斉試験、一斉入社、一斉退職、他の組織に転職することは例外的ですし、組織に途中から入ることもほとんどありません。政府や都庁が多様性ある社会と提唱しますが、自らの組織、自らが多様性と正反対の画一性の中で生きている方が「多様性」の社会を理解困難と思います。これが本当の問題です。

ウィグル弾圧、報道の自己制限・遠慮?

今年の1月3日CNNニュースを視聴していたら隠し撮り画像で、ウィグル族が多く住む都市の墓が破壊され、その後整地された様子が放映されました。また、多くのウィグル族の男性たちが収容所に連行されました。日本の報道機関で後追いするかなと気になっておりましたが、私の気が付く範囲ではウィグル族弾圧の報道はありませんでした。3月13日の新聞報道で、アメリカ国務省が、中国政府が新疆ウィグル自治区でイスラム教徒の少数民族を大量拘束を続けたとして中国を非難しました。重大なニュースと思います。日本のマスコミは中国に遠慮しているのかと勘ぐってしまいます。ありとあらゆるニュースを報道するのがマスコミの使命です。

コロナウィルスのデータ源・アメリカ・Johns Hopkins University

コロナウィルスの発生状況、拡大状況についてアメリカのジョンズ・ホプキンス大学(Johns Hopkins University)の科学技術システムセンター(The Center for Systems of Science and Engineering)が世界中の実態をデータ化し毎日更新し発表しています。大変参考になるデータです。ジョンズ・ホプキンス大学、そして科学技術センター、さらに、そこの科学者、技術者に敬意を表します。

インフルエンザ予防対策マニュアル1998年作成しました

1998年東京都庁高齢者施策推進室(局のレベル)から依頼され「特養のインフルエンザ予防対策マニュアル」を原田が手作りで作成しました。医学的な知見は感染症の専門医からのヒアリングに基づきます。全体の構成、表紙のデザイン、中のイラストは弊事務所が作成しました。厚生省の補助金でした。マニュアルの出来を厚生省が気にいって下さり、厚生省の指示で全国の特養、1万軒近くに郵送配布しました。インフルエンザ恐れるな!です。手を洗う、(石鹸やアルコールで)、うがいをする、人と相対するときはマスクをする、室内換気をする、栄養を取る、十分睡眠をとる、以上を励行することです。

建築設計事務所の原田が東京都から依頼された経緯です。1987年労働省の外郭団体から専門書「安全」に室内気候について執筆依頼がありました。それを見かけた東京都庁の高齢者福祉部門の幹部からお声がかかりました。1970年代アメリカ留学中に、The Black Death(黒死病)」(ペスト蔓延の論文)、1964年発刊、Langer教授著を読みました。それによると、1348年黒海からの交易船がイタリアにネズミを介してペスト菌を運び入れ、2年間にヨーロッパの人口の1/4が亡くなりました。カソリック教会は健康祈願のお札を販売、もちろん目に見えないヴィールスが原因ですからお札では治癒できません。死者続出です。教会の権威は無くなり、逆にお札販売を教会の利権であると信者が見做し、プロテスタントが誕生しました。いわゆる宗教改革です。

もう一つはルネッサンス運動です。それまではカソリックの教えで禁欲的な生活が求められました。絵画や彫刻もキリストや聖母マリア、封建君主がテーマでした。ペストにり患し明日をも知れぬ命となり、市民は享楽的な生活態度になりました。そこでギリシャ・ローマ時代のヌードのテーマが復活しました。BC334年アレキサンダー大王の遠征は有名ですが、アレキサンダー大王の裸の彫刻は銅や石で多く製作されています。最近ではロシアのプーチン大統領が上半身裸で馬に乗っている映像が放映されました。

都市の衰退の原因は①戦争、②天災、③環境、④経済、そして、疫病です。経済では紀元前の約2000年間アラビアフェリックス(現在のイエメン)が乳香の交易で栄えました。その後、乳香のニーズが無くなり衰退しました。1975年バラマキ政策でニューヨーク市は財政破たんしました。最近では2013年約1兆8千億円の負債でデトロイト市が破産しました。これから「健康な都市」「健康な建築」が必要とされます。

コロナヴィールス蔓延その2

ニューヨークタイムズなど3月13日現在の報道記事の整理です。CDC(連邦政府機関の疾病センター)は全米の学校で8週間閉鎖してはと助言しました。アメリカは完全地方自治が確率されており、地方の政策に対し、大統領も知事も特別のこと以外は口出せません。そうした統治の仕組みの中で連邦政府機関が地方自治体に対し学校の閉鎖を助言したことは重大なことです。

3月3日時点で、日本の患者数979人、中国80,150人、韓国4,812人、イラン1,501人、イタリア2,036人、アメリカ103人でした。3月12日時点で、日本の患者数1600人、中国80,900人、韓国7,800人、イラン10,000人、イタリア15,100人、アメリカ1,600人です。韓国、イラン、イタリア、アメリカの患者数の増加数、増加率に目を見張ります。ニューヨーク市は3月1日イラン帰りの市民が発症。1人でした。3月14日時点でニューヨーク州の患者数は421人。アメリカ2,170人にさらに増加しました。3月7日ニューヨーク州知事が非常事態宣言を出しました。3月12日ニューヨーク市長が非常事態宣言を出しました。例えば500人以上の集会を禁止するなどの措置です。

日本では3月13日特措法が成立しました。日本では国、県、市町村と階層性の行政制度ですが、アメリカでは連邦政府レベルと州政府と市役所とそれぞれ役割が異なるだけで、すべて各地の独立性(税率、条例、警察など)が重んじられています。日本と異なり、州知事や市長が非常事態宣言を出します。日本がやっと特措法を施行するのは危機管理の観点から遅かったと思います。早いヴィールス騒ぎの収束を祈っております。

アメリカ大統領選の州ごとの特性の分類

民主党の候補者の絞り込みの演説会と投票が各州で進行中です。2月29日のニューヨークタイムズで州ごとの特性の分類した興味深い記事がありました。概要の紹介です。8つの指標で4つのタイプに分類しました。(1)居住地が郊外、田園地域の割合、(2)65歳以上の高齢者率、(3)貧困層割合、(4)製造業人口比率、(5)大卒比率、(6)国内移住者の人口割合、(7)情報分野の職業人の比率、(8)人口動態の8つです。

グループ1は灰色の州。メイン州、ヴァーモント州など。所得が比較的低い、郊外、農村地域の居住者が多い、雇用がそれほど増えない。グループ2は勃興するサンベルトの州。アラバマ州、アーカンソー州、ノースカロライナ州、オクラホマ州、テネシー州など。金持ちではないが、雇用が増加している。グループ3は頭脳労働の州。マサチューセッツ州、ミネソタ州、ヴァージニア州など。高学歴者が多く、有名な大学、病院などが立地。グループ4は現代の奇跡の州。カリフォルニア州、コロラド州、テキサス州、ユタ州など。21世紀経済の勝利者。技術、健康産業、若い高額礼者が多い。こうした特性を持つそれぞれの州で州の特性を持つ選挙民がどの候補者に投票するのでしょうか?

コロナヴィールス問題

2月28日のニューヨークタイムズによると、カリフォルニア州知事ギャヴィン・ニューサムは記者会見でヴィールスに「過剰反応してはいけないし、侮ってもいけない」と発言。33人の患者、8400人が検査中と発表。29日はワシントン州知事ジェイ・インスリーが記者会見。緊急事態宣言をしました。老人ホームで1人コロナヴィールスが原因で亡くなりました。3月1日ニューヨーク市で初の患者がでました。イランから帰国した女性です。ワシントン州やカリフォルニア州で患者が多いのは中国、韓国からの帰国者や来訪者が多いことが原因と思います。日本では、先週金曜日安倍首相が記者会見し、全国の学校で休校するよう要望しました。早い収束を期待します。

シルバーパス更新に3時間待ち!?東京都交通局職員はサービス精神を学べ。

昨年70歳になり東京都から案内が来て近くの営業所でシルバーパスを発行しますとのことで渋谷駅にある都バス営業所(キオスクよりも小さなスペース)に立ち寄り、発行を受けました。時間にして1分でした。半年経過し9月にシルバーパスの更新の手続きの案内が来ました。指定場所は麻布区民センター。10時くらいに行きましたら案内のスタッフから3時間待ちと言われ驚きました。いくら年金暮らしの70過ぎの高齢者を対象としても3時間待たせるのは異常です。無礼です。いまどき定期券の更新にものの1分でできます。当初のシルバーパスは1分で発行してもらいました。

70過ぎでも働いている方もいると思います。東京都の交通局職員は、昔タイプの役人で都民に対し「サービスしてやるよ」という威張り散らす意識なのでしょう。また、東京都の課長級なら年収1000万円と想定します。年間200日働くと1日当たりの日当は5万円になります。民間なら事務所代、電気代、電話代など経費が100%かかりますので、経費を含めると1日10万円。さらに、退職金、福利厚生費、民間なら利益を含めないといけませんので東京都の課長級の日当は経費込みで15万円と考えられます。1時間当たりの報酬は約2万円となります。3時間待たされると単純に6万円の無駄となります。そうした時間コストの意識が全くないということが大問題です。

さらに、会場では東京都の職員でなく港区のシルバー人材センターの会員の方が対応。おそらく接客業務の経験がない方が就労していました。お通夜の受付係と同じような雰囲気。会場全体が暗い雰囲気。シルバー人材センターに委託することは選択肢の一つと思いますが、担当予定者に事前に接客のトレーニングをすべきです。また、ある特定の日に発行するのではなく、年間通して発行すればよいと思います。

1995年頃後輩がモスクワ大学に留学しました。共産主義(非効率の代名詞)の国で、なんと、パンを一つ買うのに3時間行列に並んだと後輩から聞きました。東京都交通局の対応は90年代のロシア共産党の非効率、国民無視の対応と同じです。驚きです。私はブルガリアで国際建築アカデミーの客員教授を務めており30年前にブルガリアのホテルに泊まりチェックアウトの際、混雑しているのに受付の会計掛はたった1人。長い時間待たされました。

電子決済、情報技術で短時間で事務処理ができる時代、たった一枚のシルバーパス発行に3時間要するのは理解できません。交通局の愚かな幹部は最近の情報技術を学んでいないのでしょう。アメリカやヨーロッパなら、有権者を3時間も待たせたら市長は次の選挙で確実に落選、担当部門の責任者は懲戒免職になります。(都庁の職員も結構な数の方が欧米に公費で視察に行っているはずですが、欧米の市役所のサービス精神を学んでいないのでしょうか、学んで実践できないなら海外視察は無駄ですからやめるべきでしょう。私はすべて自腹で視察しています。)

京都の冬の旅。非公開文化財視察

冬の京都は寒さが厳しく、観光客の数が落ち込むこともあり、客寄せ目的?で通常非公開の文化財を特別公開しています。ということでぜひいくつか見たいと思い京都を訪問しました。訪問したお寺は妙心寺玉鳳院、泉湧寺、御座所、泉湧寺内新善光寺、東寺の五重塔です。大徳寺の塔頭をいくつか見ました。大徳寺の法堂・方丈・唐門は生憎その日は例外的に閉館日でした。泉湧寺の雲龍院の龍の絵は知人の堂野夢酔さんの作品。堂野さんのアトリエを訪問したことがあります。今回は時間の都合で龍の絵を見れませんでした。残念。

妙心寺は臨済宗妙心寺派の大本山。玉鳳院は花園法皇が建てた山内最古の塔頭寺院。泉湧寺は南北朝時代の1372年後光厳天皇の勅願で創建されました。歴代の天皇陛下はじめ皇族の位牌が納められています。また、後嵯峨天皇が、都の人と信州善光寺の本尊が身近でつながるよう願い建立されました。御座所も見るべき場所です。東寺の五重塔は1階が公開されています。五重塔は装飾がないシンプルな作りが原則ですが、東寺の五重塔は内部が装飾で施され、美しいです。そろそろ公開が終わりますが、来年の2月に訪れることをお勧めします。