月別アーカイブ: 2022年3月

銀行による企業経営評価の問題

銀行は融資をする際、企業の評価をします。40年間、小規模な企業経営を継続しながら、「銀行は本当に企業の評価を適切にしているのか?」疑問に思っています。収支が年間でバランスがとれていても、お金の出入りに波がありますから、資金がショートすることもあります。その時、短期的に銀行から融資をお願いし、経営を継続します。銀行の評価は単純にどれだけ儲かっているか、これからの社会経済の中で生き残れそうかなどと思います。

私の経験で言うと、もっと大切なことがあります。経営者の経営モラルの点です。私は40年間、小規模な建築設計、コンサル担当事務所を経営してきました。借りている事務所の大家さんに毎月賃料を払っていますが、未払い、支払い遅れはなし。協力事務所への未払いなし。従業員への給料の未払いなし。責任をもってお金の支払いをしてきました。相手に迷惑をかけませんでした。本来、こうした経営者のモラルを高く評価すべきと思います。90年代多くの銀行が経営に行き詰まり廃業、または、他行と合併し、当時の名前の大手銀行はありません。特に90年代以降、倒産した銀行の頭取の経営者としてのモラルの低さは問題です。今頃どのような暮らしぶりかと考えてしまいます。「自分は銀行の頭取で偉いんだ」と偉そうにしていた人物は実はモラルの低い能力の低い人物だったということです。大手会社の社長と小規模の社長は正反対ですが、私の経営者としてのモラルは、銀行の頭取だった連中よりはるかに高いと言う自負があります。

日大前田中理事長に判決。日大も文部科学省も不思議。暴対法を無視。

3月29日裁判所で日大前田中理事長に有罪判決が出ました。有力大学の理事長として情けない。また、日本大学の理事、評議員、学部長、教授達、情けない。弊社では、暴対法の規程で、契約を交わす際、「弊事務所は暴力団と付き合いはありません。」と宣誓、契約書に記載させられます。私自らこの一文に署名、捺印します。

理解できないこと、マスコミに田中前理事長が写真付きで、有力暴力団の組長と交際していると批判記事がでました。本来その時に大学や監督官庁である文部科学省は「暴力団と付き合っているのはアウト」と宣言し、理事長を交代させるなどすべきでした。検察の捜査が入らないと、日大も、文科省も手を出さなかったということで、自浄能力、自立心が無いことの証左です。

アメリカの大学なら、理事会、評議員会、あるいは学生団体が健全に機能します。ちなみに去る1月有力大学の一つのミシガン大学の学長が不祥事で解任させられました。

日本の大学教授は何か社会問題があると偉そうにコメントします。マスコミも大学教授の権威を借りて報道する傾向にあります。しかし、大学のガバナンスの実態はでたらめということです。文科省も田中をなぜか恐れ、強い指導ができなかったこと、反省材料です。