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国際建築アカデミー総会ローマで開催

国際建築アカデミー(International Academy of Architecture、略称IAA)の総会が、パンデミック後5年ぶりでリアルでローマで開催されました。会長、評議員、教授、アカデミシャンなど新たに選ばれました。会場はムッソリーニ時代に建設された新都市EURにある自然科学博物館内の会議室です。ローマ市役所の幹部、イタリア政府文化省の幹部の挨拶がありました。

IAAは1987年、元UIA(国際建築家協会)会長、元ソフィア市長のストイロフ氏の尽力で、当時の世界で活躍する指導的立場の建築家がソフィアに集まり、ブルガリア政府、ソフィア市役所などの支援で設立されたアカデミーです。トリエンナール(3年ごとのイベント)を開催し、世界中の建築家が建築作品のパネルを展示し、意見交換しました。また、若手建築家の養成にも尽くしてきました。

数年前ストイロフ会長が亡くなり、また、パンデミックが発生し、しばらくリアルの活動が困難になりましたが、後を継いだイタリア人建築家、スキアッタレーラ氏と事務局のマリーナ女史の尽力でリモートで活動を継続、今回、リアルの総会が開催されることになりました。アメリカ、ロシア、フランス、スロバキア、ポーランド、トルコ、ケニヤ、ギリシャ、ノルウェイ、ヨルダンなどから30名ほど参加しました。基調講演は今話題のノルウェイの建築事務所ソネヘッタのソーセン氏が話題の建築作品について講演しました。氏は渋谷の東急デパート後の再開発や北海道のリゾートホテルを設計し、日本でも人気のある建築家です。

私は長年、アカデミーの評議員、教授として、微力ながらIAAの活動のお手伝いをさせていただきました。今後のアカデミーの発展を願うと同時に、日本の、特に若手建築家がこうした国際舞台で活動することを期待します。