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伊東市長の経歴詐称問題

伊東市長田久保真紀市長が「東洋大卒」と経歴を偽ったとのことで伊東市のみならず全国区で問題、話題になっています。経歴詐称をする人物が政治家、首長であること自体が問題で、ニュースなどを見ていると、市民に対しごまかしごまかし延命を図っています。こうした人物が首長でいることに不快と残念な気持ちです。また、こうした人物を選んだ市民にも何らかの責任があると言えばあると思います。

1995年東京都知事に当選した青島幸男氏はおふざけ気分、冷やかし気分で立候補し、本人は当選する気持ちも都知事をやる気もありませんでした。しかし、多くの都民は騙され、また、人気投票のごとく青島氏に投票しました。青島氏は都政のことを理解せず、副知事や局長はやりたい放題だったと当時の副知事から話を聴いたことがあります。

田久保市長は、恥じる、という気持ちが無い方なのでしょう。また、地位にしがみ付くタイプ(こういうタイプの方は結構多いですが)なのでしょう。また、他人に卒業証書なる物を見せたとのことですから私文書偽造です。

私の港区長時代、港区議会にも口から出まかせで行動している議員が若干いました。一例ですが、当時の民主党幹事長で70歳台のベテラン区議Y氏は、都政新報社の人物名鑑によりますと「東京高専卒」と記載されていますが、私には堂々と「俺は早稲田の政治経済学部と千葉大学工芸学部卒だ」と横柄な態度で発言しました。大ぼら吹きの類です。この程度の人物が港区議、しかも民主党の幹事長でいることに残念な気持ちと不快な気持ちでした。助役、部課長達は、この人物に対し「先生、先生」とぺこぺこ。その程度の港区政でした。港区政の現実です。

大分昔のことですが、大阪都島工業高校卒の人物が東京医科歯科大学の合格証明書を偽造し、周囲に二浪して東京医科歯科大学に入学したと嘘をつき、その後、東京医科歯科大学の内科分野の論文に自分の名前を張り付け、周囲に見せ信用させ、私文書偽造で立派な犯罪ですが、挙句の果てには、奨学金が止められたので金を貸して欲しいと詐欺事件でした。こういう輩が周囲にいますので要注意です。今はどうしているのでしょう。嘘をつき続けているのでしょう。

数年前はフジテレビだったかショーン・ケンなる人物がハーヴァード大学院卒という触れ込みでコメンテータとして出演し、すぐ嘘の経歴がバレ、雲隠れしました。今はどうやって生活しているのでしょう。

私事ですが、私自身、3度の海外留学経験と博士号など資格を持っており、経歴詐称を疑われてもおかしくない風変りな経歴ですが、全て本物です。国会図書館には私の博士論文や複数の拙著が蔵書として存在します。博士号も修士号(ライス大学の修士号は厚手のヒツジの皮で作られています)も手元にあります。拙著18冊、12本の審査付き学会論文、6本の新聞論説記事(毎日、読売、朝日)、400本の論文・エッセイの原本かコピーも手元にあります。

第17回バルカン地域建築学会、ルーマニアで開催

第17回バルカン地域の建築学会がルーマニア、ブラショヴ市にあるトランシルヴェニア大学で9月22日、23日に開催されました。私は論文の審査員を仰せつかっております。自ら2本の論文を提出、発表しました。今回24本の研究論文の発表がありました。昨年、16回大会がギリシャのテッサロキ市のアリストテレス大学で開催された際も多くの女性研究者が発表し、驚きと共に女性研究者に対し敬意の念を抱きました。今回も女性研究者の発表が多く、改めて驚きました。日本の建築学会や土木学会では、発表者のほとんどが男性研究者です。

印象に残った発表を紹介しますと、一つはパブリックスペースの研究で東京の渋谷区内にあるユニークな公衆トイレの研究、二つ目は、震災後の避難所で政府の避難所設置基準と実際の避難所の状況分析で理論と実際の乖離の研究、三つめは、有名は小説に記載された建築・都市空間の分析についてです。

私は、宮大工と共同論文でデジタル技術を活用した日本の歴史伝統木造建築(寺社)の保存方法について報告、一般論と事例研究(大本山永平寺と福井県越前市にあるユニークな屋根を持つ紙を祭る大瀧神社の紹介)を報告しました。世界最先端の研究です。

訪問したブラショヴ市は首都ブカレストから北へ車か列車で2時間半の位置に立地し、人口30万人の古都です。近くにはドラキュラ伯爵伝説で有名はブラン城があります。街は野球場程度の広場と教会、旧市庁舎があり、広場の周囲は商店が軒を連ねています。周辺含め無電柱で、建物には花が飾られ、商品は豊富です。大勢の市民が行きかう活力溢れる様子でした。ルーマニアはEUの中では統計的に経済力は上位でありませんが、市民生活は豊かな印象を抱きました。

トランシルヴェニア大学では私が建築家であることと、2人の宮大工を同道したので、特別の計らいで木工・家具学部を学部長の案内で見学させていただきました。広い教室と実習室で、木材の特徴を学び、家具のデザインを研究し、日本の大学には無い授業内容です。

ブラショヴ市近隣のリゾート地(スキーで有名)に案内された際、そこにはルーマニアのマラムレシュ地方の木造教会のコピーが建設中で、マラムレシュから来た大工の棟梁と会話しました。言葉は通じませんが、手振り身振りで会話しました。

ぜひルーマニアを旅してみてください。