港区のエレベーター事故の反省から安全の日。安かろう悪かろう契約も続いています。

2006年6月3日港区の区立住宅でエレベーター事故で何ら落ち度のない住民の高校生が亡くなりました。なぜか和解に時間を要し(本来港区は直ちにご遺族に謝罪をし、補償をすべきでした)昨年11月和解成立しました。和解に伴い6月3日を安全の日と定め施設の安全に気を配ることは結構なことです。こうした事故が起きないようしっかりと区長以下職員は緊張感を持って対応していただきたいと思います。

エレベーター事故のそもそもの原因はメンテナンス業務の手抜きでした。予定価格400万円のメンテナンス費に対し、入札で当該のエレベーターメンテ会社が1/4の価格の100万円で落札し、手抜き作業をしました。本来、発注者はそのような額でまともな仕事ができないでしょうと疑問をぶつけ、場合により、再入札するとか、メンテ作業中の監督を厳しくするなどすべきでした。発注者、その部門の部長、副区長、区長達はこうした分野の全くの素人。その後、プロポーザルで(私が区長時代採用した契約方法ですが)特定のメーカーのエレベターを採用しました。最初からそうすればよかったのにということです。

契約システムの不備は現在もあります。英語の翻訳業務です。「安かろう悪かろう契約」です。納品成果を判断できる担当者、幹部がいません。これも重大問題です。私の妻は元通訳、翻訳者。今でも通訳、翻訳会社に登録し、時間がある時は翻訳のアルバイトをしています。ある時斡旋会社から連絡があり「港区からの仕事ですが日本語から英語への翻訳をしてほしい。」と依頼がありました。翻訳の報酬は1文字何円と経験年数などで相場が決まっております。斡旋業者から提示された報酬は妻が通常いただく1/4でした。これでは無理と断ったそうです。上記のエレベーター事故の時の契約と全く同じパターンです。その後安くてもやりますという経験が十分でない方が仕事をしと思います。その結果の英文の出来上がり状態、私は確認していませんが、おそらく不備だらけだった恐れがあります。(知人のアメリカ人、留学経験者の日本人から港区の英語はおかしいと聞くことがあります)その額ではまともなレベルの翻訳者は作業できません。担当者も幹部も副区長も区長も英語を理解しませんから、「変な英語」が港区の公文書としてまかり通ったと思います。

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