新潟県内の伝統建築を視察。素晴しい建築遺産。

日本の伝統建築を勉強する日本建築研究会という会があります。私は35年の会員歴です。毎年地方の国宝を中心に視察会を開催します。今年の11月は新潟県内の著名な伝統建築を視察しました。そこで感じたのは本当の豊かさでした。東京は首都であり所謂現代建築が乱立しています。しかし、文化遺産という観点からすると新潟県がはるかに優れていると感じました。

視察先は弥彦神社、旧笹川家住宅、旧新潟税関庁舎、新発田城、北方文化博物館(旧伊藤家住宅)、鍋茶屋です。それぞれの建築の概要、価値についてはインターネットで調べられます。感じたことは、江戸後期、明治、大正時代に立派な建築を創る資産を持つ発注者がいたこと、すばらしい建築を創り出す大工、職人集団がいたこと、中に、すばらしいデザインをする能力、デザインのユーモアを持つ大工がいたことなどです。北方博物館(旧伊藤家)には三角形の茶室があります。恐らく日本で唯一と思います。前例のないことするなとバカなお説教をする愚かな部長が港区にいましたが、新しいことに挑戦することも大切です。

北方博物館(旧伊藤家)は豪邸ですから、戦後、駐留軍の接収対象になりました。その時伊藤邸を視察に来た米軍の将校が伊藤さんに接収の命令を伝えた際、伊藤さんが流暢な英語を話すので米軍将校は「どこで英語を習ったのか?」と尋ねたところ「ペンシルベニア大学ウォートンスクール(ビジネススクール大学院):トランプ大統領も卒業生)と答えました。米軍将校は驚き「自分もペンシルベニア大学のウォートンスクール卒です。ミスター・イトウは私の先輩です。失礼しました。接収はしません。立派な住宅ですから博物館にでもして保存されてはいかがでしょうか」と会話が弾みました。接収は免れ、米軍将校の助言で今日あるように博物館として伊藤家住宅は保存されています。ぜひ訪ねてみてください。素晴しい建材、すばらしいデザインです。留学の同窓で占領相手から親切にされた例です。

海外留学は大切です。人と人のつながりは大切です。海外留学の価値が分らない、理解しようとしない、自分に関係ないと思っていた、また、海外留学した人間に対し異文化人間として毛嫌いした元港区長S氏やその片割れのN部長に聞かせたいエピソードです。

 

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