スポーツ指導者の育成カリキュラム構築を

スポーツ専門雑誌Numberの7月25日号に元巨人軍投手の桑田のインタビュー記事がありました。PL学園時代日米高校野球でアメリカを訪問、アメリカの野球場、野球のやり方を体験し、大変感激し、日本と似て非なると言ってよいような異なる状況に驚いたとありました。また、かつて、別の雑誌や新聞で少年野球時代、高校時代、指導者から暴力をさんざん受けたと語っていました。私の想像ですが球場のデザインも個性があり、デザインの質が高く、高校生ですからアメリカの選手はベンチ裏にガールフレンドを連れ、先輩後輩の概念がありませんからお互いファーストネームで呼び合う水平組織などに驚いたと思います。

3,4年前、柔道連盟で不祥事が公表された際、指導方法でも問題が発覚しました。女子柔道の監督、コーチが女子選手に「ブス・デブ」とおよそ柔道指導と関係ない罵声を浴びせていたことが報道され批判されました。私も驚きました。人権意識の強い欧米なら監督コーチは人権侵害で訴えられ高い慰謝料支払いが命じられたと思います。

サニブラウンはフロリダ大学(アメリカの名門大学の一つ)に留学中で100メートルで9.97秒の日本新記録を出しました。アメリカの大学は文武両道。成績が悪ければクラブ活動、競技への参加は禁止されます。

1960年頃プロレスで力道山の敵役で戦い四の字固めの技で人気レスラーだったデストロイヤーはニューヨーク州のシラキューズ大学のスポーツ科学修士を修了したインテリです。今でも日本のプロレス選手やそのほかのスポーツ選手で修士号を持つ方はいないと思います。彼の基本はフットボール、その他、水泳、野球などのコーチ学も学び、アメリカで子供たちにレスリングの他、野球、水泳、フットボールなどを教えていました。スポーツ指導者のプロです。スポーツ科学にに基づいた指導をしていました。デストロイヤーは先日亡くなりましたが、1950年頃学生でしたから、今でもですが、当時としては大変なインテリでした。

アメリカのスポーツでは、スポーツ科学に基づき、スポーツを教えるコーチ陣がそろい、しっかりした選手育成体制ができています。日本で多く言われる根性、暴言、暴力は禁止です。人権意識の強いアメリカなら、指導者が女性差別、人種差別的な発言をしたり、暴力を振るえば裁判で訴えられ、大学学長も含め社会的制裁を受けると思います。サニブラウンが成長し、好成績を出せたのはこうしたすばらしい指導者の存在と大学の体制があるからと思います。

プロ野球の星野監督が鉄拳制裁してもマスコミは相手が星野だからと批判しませんでした。昔、大学野球でアメリカで観客が見ている前で選手をぶんなぐった有名監督がいましたがマスコミから厳しい批判がありませんでした。マスコミの狡さです。科学に基づくスポーツ指導、理屈での指導、選手も後輩イジメをするような習慣を止めるべきです。スポーツ指導者育成のカリキュラムが必要です。

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