スウェーデンに学ぶ民主主義、大使館での講演会

2019年12月3日、スウェーデン大使館で「スウェーデンに学ぶ民主主義」というテーマの講演会に出席しました。「あなたの知らない政治家の世界」という本の出版披露を兼ねています。著者はクラウディア・ワリン女史、訳者は大使館員のアップルヤード和美さん。著者はブラジル出身、放送局ディレクター。ロンドンで勤務した際夫となるスウェーデン人男性と巡り合い、スウェーデンに移住。ブラジルは20年にわたる軍事独裁政権。政権内部に腐敗がはびこる状態でした。彼女がスウェーデンに移住し驚いたこと。国会議員や大臣が他の市民と同様バスや地下鉄に乗り出勤、大臣も自らスーパーマーケットで買い物をしていること。私も1971年スウェーデンに留学した際驚きましたが。

ジャーナリストである彼女は取材を始め、それを本に編集、出版しました。日本語訳の出版社は新評論、3200円(税別)です。見出しのキャッチコピーに「日本の国会議員年収2200万円、スウェーデンは888万円」です。彼女の分析は(1)政府の行動の透明性、(2)国民の教育レベルの高さ、(3)社会の平等性の3点です。(1)透明性では、政府、政治家の活動、金銭面も含めすべて公開され国民が手軽に閲覧できる法制度です。さらに、情報公開法があっても国民が目を光らせない限り法律に価値がない、という国民の意識です。国会議員がチョコレート一つ公費で買い、また、タクシーを不適切に利用したと問題となり次の選挙で落選した例もあるそうです。(2)教育では、小学校から大学まで政治の仕組み、政治への参加の方法などを学びます。(彼女が日本の某大学で講演した際、政治学科の学生が、大学でも政治の議論はしないと説明したことに驚いたそうです)(3)社会の平等性では、政治家は市民と同レベルで生活し、特権など認めない、という意識です。政治家の特権はありません。政治家(大臣)も公共交通機関を利用、コピーも自らし、議員宿舎はビジネスホテル並みの面積で、宿舎は台所、洗濯室などは共用。年収は888万円。(小学校教員の2倍)特権、利権目当てに議員になりません。地方議員は非常勤、ボランティアで月給は3万円。港区議の年収1200万円。都議の年収2000万円。

多くの国会議員、都議、地方議員がスウェーデンに視察に行きます。こうした実態は日本の政策に反映されません。不都合の真実は隠ぺいしたいのでしょう。素晴らしい著者の素晴らしい本です。ぜひ、お読みください。日本の政治を改革する良い教訓を学べます。

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