港区長時代、私を引っ張り出した菅谷元区長と時々お目にかかりました。その時言われた小言2つ。「原田さんはいつも笑顔で笑っているが、本当は笑っていないと皆言っているよ。」と「原田さんはいつもしゃべり、職員に喋らせない。」率直なところ素直に言葉が体に沁みこみせんでした。率直なところ、イチャモンの類に感じました。真面目に仕事をしており、その程度の小言でお説教するしかなかったのでしょう。
私は若い時から多くの民族、人種、世界のトップの建築家などと面会してきました。交流の基本は笑顔です。笑顔がなければコミュニケーションが生まれません。私は人と会話する際笑顔で接することが基本と実践しています。所員にもそのように指示しています。「本当は笑っていない」の意味は理解不能でした。
「原田さんは喋り過ぎ」についておそらく課長などが区長室で説明する際、私が誘い水的に課長たちに語りかけることを指しているのかと思いました。これも若い時から多くの方と接する際、自ら語りかけないとコミュニケーションが成立しません。30年前か40年前か「男は黙ってサッポロ」というコマーシャルがありました。今の時代黙っていたら仕事になりません。仕事に熱意があるから、「資料のこの部分はどうなっていますか?」と課長に質問し、自分の意見を伝えることは一所懸命しました。それはトップの使命、役割です。何も発言せず、黙って課長の説明を聞くだけでしたら無能な区長です。課長は熱意で一所懸命区長に説明しなければなりません。
この2点の小言は、「お前は背が低い」、「お前はメガネをかけている」、などの類のイチャモンです。個性の類でしょう。私のマナー感覚からすると、菅谷元区長は椅子に座る際そっくり返って座っていました。「俺」「○○君」という言葉も使いしました。私は使いません。常に「私」、「○○さん」です。座り方も背筋を伸ばし、両手を膝の上です。私のマナースタイルです。仕事の本質のことでご助言をいただけるのでしたら喜んで受け入れるのですが。