IR汚職。欧米の政治家との比較からのコメント。

秋元司衆議院議員がIR(総合型リゾート:カジノのこと)立地選定を巡る汚職事件で東京地検に逮捕されました。欧米(といっても、アメリカとスウェーデン)事情を多少体験した立場からのコメントです。

1 まず、欧米で政治家個人による「口利き」は不適切とみなされます。日本の政治家は遅れています。国会議員なら公費で海外視察の機会も多くあると思いますが、欧米の政治家の不正防止対策について勉強しないのでしたら、公費で海外視察は無駄です。

2 欧米では、政治家の活動は基本的にすべて公開されます。監視されます。こうした不正は欧米では起こりにくいです。日本の政治活動も基本はすべて公開すべきです。

3 政治家の学習歴についてです。欧米では政治家は基本的に政治にかかわる分野について相当勉強します。欧米の政治家、特に国会議員であれば、弁護士資格など難度の高い資格や学歴を有します。オバマ大統領はハーヴァード大学の法律大学院に在学中、大学院の専門誌(ハーヴァード・ロウ・レビュ)の編集長を務め、大学院の授業のほか、学問的内容を深め、編集作業をする中で専門分野の人脈を広げました。秋元氏は新聞報道によれば、特に専門的な学習をしたわけでなく、某国会議員の秘書を務め、地元のドサ周りを続け、顔を売り国会議員になったようです。失礼ながら、立法の府に相応しい高度な知識を学んだと言えそうではなさそうです。こうした方を議員に選んだ有権者にも責任があります。アメリカ、スウェーデンなら秋元氏の経歴では国会議員に選ばれないでしょう。利権のために活動する政治家はすぐバレ、次の選挙で当選できません。

4 スウェーデンの場合、大型公共事業などが計画されると捜査機関に特別チームが編成され、政治家に対して監視体制が強化されます。不正を許さない仕組みづくりに有効な手法と思います。今回のIR(統合型リゾート)も特定の民間企業と政治家の利権につながる恐れがありますから、スウェーデンと同様、堂々と捜査機関やマスコミが公に監視体制を組むことが必要です。もちろんマスコミも監視活動をすべきです。

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