インフルエンザ予防対策マニュアル1998年作成しました

1998年東京都庁高齢者施策推進室(局のレベル)から依頼され「特養のインフルエンザ予防対策マニュアル」を原田が手作りで作成しました。医学的な知見は感染症の専門医からのヒアリングに基づきます。全体の構成、表紙のデザイン、中のイラストは弊事務所が作成しました。厚生省の補助金でした。マニュアルの出来を厚生省が気にいって下さり、厚生省の指示で全国の特養、1万軒近くに郵送配布しました。インフルエンザ恐れるな!です。手を洗う、(石鹸やアルコールで)、うがいをする、人と相対するときはマスクをする、室内換気をする、栄養を取る、十分睡眠をとる、以上を励行することです。

建築設計事務所の原田が東京都から依頼された経緯です。1987年労働省の外郭団体から専門書「安全」に室内気候について執筆依頼がありました。それを見かけた東京都庁の高齢者福祉部門の幹部からお声がかかりました。1970年代アメリカ留学中に、The Black Death(黒死病)」(ペスト蔓延の論文)、1964年発刊、Langer教授著を読みました。それによると、1348年黒海からの交易船がイタリアにネズミを介してペスト菌を運び入れ、2年間にヨーロッパの人口の1/4が亡くなりました。カソリック教会は健康祈願のお札を販売、もちろん目に見えないヴィールスが原因ですからお札では治癒できません。死者続出です。教会の権威は無くなり、逆にお札販売を教会の利権であると信者が見做し、プロテスタントが誕生しました。いわゆる宗教改革です。

もう一つはルネッサンス運動です。それまではカソリックの教えで禁欲的な生活が求められました。絵画や彫刻もキリストや聖母マリア、封建君主がテーマでした。ペストにり患し明日をも知れぬ命となり、市民は享楽的な生活態度になりました。そこでギリシャ・ローマ時代のヌードのテーマが復活しました。BC334年アレキサンダー大王の遠征は有名ですが、アレキサンダー大王の裸の彫刻は銅や石で多く製作されています。最近ではロシアのプーチン大統領が上半身裸で馬に乗っている映像が放映されました。

都市の衰退の原因は①戦争、②天災、③環境、④経済、そして、疫病です。経済では紀元前の約2000年間アラビアフェリックス(現在のイエメン)が乳香の交易で栄えました。その後、乳香のニーズが無くなり衰退しました。1975年バラマキ政策でニューヨーク市は財政破たんしました。最近では2013年約1兆8千億円の負債でデトロイト市が破産しました。これから「健康な都市」「健康な建築」が必要とされます。

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