区長秘話その8

平成12年6月11日(日)多くの方のご支援で当選。感謝。就任日は6月28日。その間、S区長と2度、氏の親類が経営する料理屋の個室で会合を持ちました。

驚いたのは、病気引退と退任理由でしたが、氏は突然たばこを吸い始め、また、酒をがぶがぶ飲み始めました。引退の理由は、脳梗塞、心臓病とのことでしたが、嘘だ。本当の引退理由は、金か女か?

2つ質問しました。幹部職員の評価と議会での野党対策です。そっけなく自分で考えろ、でした。後継者として無理やり頼まれ、躊躇しながらの立候補でありましたが。行政、政治経験も全くないので、氏から丁寧な助言が欲しかったのですが。

食事が終わるとS氏はさっさと席を立ち退室した。残った私が2人分の料金を払いました。2度とも。丁寧に助言をくれるタイプではなさそう。自分で考えるしかないと判断。後年、氏の回顧談の出版物で「原田は名誉心が強い」と書かれていたのは驚きました。どうしてもと後継者にと頼まれ、私からすれば、引き受けてあげたのに、という思いです。全くのウソです。私は名誉心から最も遠い人間です。

自分で考えろと言われ、自分流でやろうと決断しました。その段階で、だまされた気持ちでした。強い意志で区長職を務めようと。宗教に関心はありませんが、たとえて言うと、ぼろをまとって修行する禅の僧侶のような気持ち、人類の現罪を背負い十字架を背負ったキリストの気持ち?で、区民のために汗を流すぞと意識しました。23区区長会で、皆さん高給なスーツにカフスボタン。私は最も安いスーツに、カフスボタンをせず、4年間を通しました。外見で仕事をしません。中身です。ガラの悪いベテラン議員Y氏は「原田はろくな服を着てねー!」と悪口。大いに結構と思いました。私を批判するに、服のことくらいしかありませんでした。後は私を批判するようなネタがないということです。この程度の下品な議員を、幹部職員は「先生、先生」とぺこぺこ。地方政治の現実の一コマです。

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