イギリスの建築雑誌DZの23年10月配信記事にテキサス州立大学アーリントン校の建築大学院長の公募広告がありました。テキサス州ダラス近くにに立地するテキサス州立大学の一つです。学生数4万人です。アメリカ連邦政府から「ヒスパニック系、アジア系アメリカ人、インディアン(先住民族)、太平洋諸島のアメリカ人学生の支援」のモデル大学に指定されています。応募の条件は専門知識と社会常識の2分野です。
一つは専門知識や資格の有無です。専門的資格、経歴、受賞歴などです。革新的な建築・インテリア教育の能力、カリキュラムの改革、組織の発展、組織文化を構築する能力、卓越したコミュニケーション能力が要求されます。
もう一つの条件は社会常識、これは日本では見られない内容です。日本の大学も大いに採用すべきです。不当な差別(ハラスメント、人種、民族、宗教、年齢、性別、性的し好、妊婦、障がい者など)を許さないと言うことの理解、認識が問われています。何らかの障害があれば大学が支援する、と記載されています。企業でも共有すべき内容ですが、日本の大学管理者、経営者がこうしたことを理解しているのか疑問です。日本の大学も公募(形だけでなく本当の公募)を採用すべきです。
日本の大学教員は公募でなく特定の教授からお声をかけていただく人事です。読売新聞10月26日に元上智大学学長の石沢良昭氏の「時代の証言者」で「地方の大学に出張の度にこんな院生がいますから是非使ってやってくださいと売り込みます。」