港区長秘話ーその41 困った筆耕

平成12年6月就任し翌年の3月の年度末、退職の辞令交付があります。私は筆、墨で直筆の署名を書かなければなりません。英語のサインなら得意ですが。お習字は小中学校の時、少し習っただけです。その後筆で署名をする機会はほとんどありませんでした。区長机、自宅の机に新聞紙を敷き、何度も「原田敬美」と縦書きで練習しました。「個性」的な署名で勘弁していただこうと芸術的?、個性的な署名を和紙に書き秘書に渡しました。もしかして希少価値が生まれるかもしれません。

後年、平成24年私が主催者として天皇皇后両陛下をお迎えしレセプションを開催しました。慣例に従い、事後皇居に伺い両陛下に行幸啓御礼の記帳をしました。和綴じの立派な和紙に墨と筆でお礼の短文を書きましたが、上記のとおり、筆で書く経験は全くないものですから、上手い下手ではなく、ただひたすら心を込めて書くしかありませんでした。筆書きも若い時習っておけばよかったと反省しきりです。

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