港区長秘話ーその38 余計な仕事したくない?U助役の本音

港区長時代、アメリカ大統領ブッシュ氏が夫婦で来日しました。新聞報道によるとブッシュ夫人は小学校を視察したいとのことです。私はご婦人が港区内の小学校に視察に来ていただけると、児童にとり一生の思い出になるから、心の中で是非港区内の小学校に視察に来ていただけるとよいと思いました。私事ですが、私が学生時代に留学したのはテキサス州ヒューストン市にあるライス大学。ブッシュ氏はテキサス州を地盤とする政治家。先代のパパ・ブッシュは1990年サミットのホストとしてライス大学を会場にサミット会議を開催しました。そうしたことからもブッシュ大統領に親近感を感じておりました。

結果として大統領夫人は中央区内の小学校に視察しました。私個人としては残念という思いでした。ところが当時のU助役は「大統領夫人が港区に来なくてよかったですね(来ると様々事前の準備など大変、余計な仕事が発生する)」と私にささやきました。「ばか者」と即座に叱りつけたかったですがグッとこらえました。要は「面倒な仕事、余計な仕事はしたくない」というバカ役人の本音が出ました。港区の子供にとり、アメリカ大統領夫人と会い、話を聞き、場合により夫人と会話をする、握手をするということで子供たちにとり一生の楽しい思い出になります。そうした子供たちの夢よりも、自分の仕事の都合を優先し、面倒だから、…という本音は情けないことです。U氏の本音を見たり。こういう人物の下で仕事をする部下は、かわいそう、あるいは積極的な仕事への取り組み姿勢が削り取られてしまいます。後日関連のエピソードを書きます。

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