数年前、港区役所が研究所を設立しました。その経緯について知りませんが、私の区長時代、幹部に神戸市の都市問題研究所のようなタイプの研究所を設立し、政策研究を活性化し、幹部職員の資質向上に活用したいとして検討の指示をしました。(私のアイデアのパクリでしょう)
神戸市の都市問題研究所は、現在のことは知りませんが、かつて私がお付き合いしていた頃の状況についてです。研究所の所長は市長、常勤の職員はおらず、企画課の係長が研究所の事務局を兼務。3か月に1回「都市政策」という論文誌を発刊しています。市長も三役も部長も課長も政策提言論文を寄稿します。部外者の専門家にも依頼します。毎期論文誌のテーマを決め、関係職員が寄稿、専門家にも依頼します。論文の字数は1万字。私もかつて神戸市の教育長の依頼で教育政策について論文を寄稿しました。1981年のことです。私のほか、神戸市の教育長、企画局の部長級職員、専門家2,3名が寄稿しました。
港区の研究所の所長は外部の大学教授。企画部長や企画課長が研究員を兼務しているようですが、課題は実態です。どの程度研究所の活動に参画し、政策立案をしているのか、また、当該分野に関わる部局の職員がどの程度参画しているのか、わかりません。本来、幹部が政策の検討課題、方針を寄稿し区民読者がコメントする、あるいは区議会議員も寄稿する、あるいはコメントする、というような方式とし、あくまでも、研究ベースの議論をするようにしたらよいと思います。最悪のパターンは大学教授のアルバイトになってはダメです。また、政策研究をしていますというアリバイ作りになってはいけません。要は実のある研究成果を出すことです。報告書読みました。問題指摘したくなる箇所が多くありました。