オフィスデザイン、欧米では政策研究の重要テーマ

日本ではオフィスデザインというと、机を島状に並べれば十分というオフィス文化です。私は1971年スウェーデンのインテリアデザイン事務所、カール・クリスティアンソン建築事務所での技術研修で、オフィスデザインを担当し、驚くことばかりでした。職務分析をし、仕事、書類の流れを分析し、視線と視線が合わないように机のレイアウトを45度に曲げたり、休憩ゾーンを設置、プライバシーと快適性確保のため植物を多く配置するというデザインでした。また、技術的には、机の移動が簡単にできるよう天井から電話や電気の配線をしました。騒音測定、空調の温湿度管理も検討しました。理詰めと感性の融合です。

合理化、生産性を追求する日本では今でもこうした考え方でのオフィスデザインをしている組織は少ないと思います。最近アメリカのブルッキングス研究所の報告書を読み、また、驚きました。ブルッキングス研究所はアメリカを代表する研究機関で防衛、外交、経済、教育、福祉、財政、税制、産業など様々な分野で政策提言をしている著名な研究機関です。ブルッキングス研究所が技術革新のための快適オフィスについての提言をしました。日本のシンクタンクではこのような分野の研究をしていません。サービス産業の従事者がその主たる空間のオフィスでどのように効率的、快適な空間にし仕事するか、大いに研究すべきです。

私は1971年日本に帰国後専門誌や建築学会などに小論を寄稿しました。反応がありません。日本の組織文化ではオフィスデザインを考えるという発想がないようです。港区長時代、森ビルの某オフィスでそうした新しい技術でデザインしたインテリアを見学しました。森ビル社長のご案内でした。失礼ながら、1971年スウェーデンのオフィスでは当然のことでしたと森社長に逆に説明をしました。グローバル化の中、これからはオフィスデザインを国家戦略として考える時代です。

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