大田区の閑静な住宅街に近代建築の指導者の一人山口文象氏の住宅、アトリエがあります。5月下旬、貴重な近代建築の住宅で、山口文象氏のご子息で音楽家の山口勝敏氏のピアノ・オルガンコンサートが開催されました。私もご縁で出席しました。音楽を聴くのも目的ですが、山口文象氏の住宅兼アトリエを観たいという思いももう一つの目的です。住宅は機能的で、構造的には同一スパンの繰り返しで、民家の原理を基にしたような設計です。
山口勝敏氏の演奏の後、広い庭で出席者が、山口様の奥様の手作りのスナックを食べながら談笑。交流。様々な分野の出席者による文字通りのクロス・カルチャーの会でした。こうした文化芸術活動が草の根のように拡大することを期待しています。
昨年、日本建築研究会で、高尾山薬王院を建設した宮大工の小町氏の講義を聞きました。10代の時山口文象氏に弟子入りし、多くを学んだお話でした。山口勝敏氏に小町氏の話をしましたら、「小町さんにはよくおんぶしてもらった」と懐かしがっていました。