6月21日文京区関口の東京カテドラル(丹下健三デザイン)でスコットランドとの交流を目的に、スコットランド音楽がパイプオルガンとバグパイプの楽器、一部、六本木男性合唱団の参加で開催されました。パイプオルガン奏者はサイモン・ニミンスキー、バグパイプはジェラルド・ミューヘッド。事務局のお手伝いをしている嘉藤氏のご紹介で出席しました。曲目は「蛍の光の原曲となった民謡」、「アニーローリー」、「アメイジング・グレイス」などで日本人になじみの深い曲ばかりです。
明治時代、イギリス人(スコットランド地方の人人も)が来日、様々な最先端技術を日本で指導しながら音楽も普及させ、その後、日本の歌であるかのような思いをするほど日本人になじんでいます。スコットランドと日本との関係は歴史的に深いです。スコットランドはウィスキーで有名ですが、最近ではスコットランドが独立するしないで国際ニュースをにぎわしています。
私が1969年最初にアメリカ留学した大学はオハイオ州のThe College of Wooster,アメリカで主流派の長老派教会(Presbyterian)設立の大学です。スコットランドとのつながりで大学の行事は男女ともスカートをはいてバグパイプでパレイドしました。ミューヘッド氏のスカート姿でのバグパイプの演奏を懐かしく感じました。ウースター大学では学生のことを「スコット」と称しています。スコットランドの英語は独特の発音。著名なスコットランド人の環境プランナー、マックハーグ教授がライス大学で講演した際、私は氏の英語をほとんど理解できませんでした。アメリカ人の友人に聞いたら「氏の英語を理解できない」と言っていました。東北弁と薩摩弁の違いくらいあるのでしょう。
建築家として東京カテドラルを観察しました。美しい建築です。高さ30m以上の天井で、天井に近いほど狭くなる空間で、残響効果抜群。しかし、両サイドに高さ3mに満たない低い空間の天井はダウンライトがいくつかあるだけで、ダウンライトが天井を無意味な雰囲気にしています。また、照明の配管がコンクリート壁に沿って水平に設置されていたのも気になりました。
スコットランドの音楽を堪能し、スコットランドに思いをはせ、明治時代に遠くスコットランドから来日したスコットランド人の勇気に敬意を表し、最先端技術を伝授したスコットランド人に感謝、すばらしい空間を堪能しました。国際理解、相互理解、交流は大いに発展することを祈っております。