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スウェーデンの設計事務所の勤務実態

昔話です。1971年技術研修生としてカール・クリスティアンソン建築設計事務所で働きました。
氏は後年スウェーデン、インテリア建築家協会長を務めた指導的な建築家です。
仕事はオフィスランドスケープのデザインです。今流の快適オフィスのインテリアデザインです。
勤務時間は8時から5時まで。10時に15分間のコーヒー休憩。12時から昼食ですが、事務所負担。
3時から30分コーヒータイム。5時に所員は一斉帰宅。残業はありません。女性は半数。ストックホルム工科大学の女子学生も半数。
いただいた月給は1690クローナ(当時の交換レート1クローナ70円で約12万円です。高給です。)
ホテル並みのアパートは月額2万円(いわゆるコレクティブハウス、台所共有)、ただし税金保険は40%、消費税10%(今は25%)です。中央駅から地下鉄10分。駅前のアパート。目の前は白樺林。医療費無料、学校無料。公共交通24時間運転。
日本の建築家もこのような労働環境で仕事ができるとよいと思います。すべきです。
生活大国と政策を訴えている政治家がいますが、日本の政治家はこういう環境を一度体験してみるべきと思いました。

 

 

海外で受けた影響-2

緑豊かなオフィスインテリア
 

1971年別の交換留学でスウェーデン、ストックホルムのカール・クリスティアンソン・インテリアデザイン事務所に技術研修留学をしました。当時北欧のインテリアは建築を学ぶ者にとりあこがれの対象でした。今流の快適オフィスのデザインをする事務所でした。
人間工学(エルゴノミックス)を研究し、オフィスに観葉植物を配置し、机のレイアウト(日本では机の配置がワンパターンですが)は仕事の流れを基にアットランダムでした。照明のデザイン、インテリアを楽しむスーパーグラフィックなど実践しました。働く者が、いかに快適に1日を過ごすか、デザイナーが労働者のために必死に知恵を出す姿に感銘を受けました。
 また、駅など公共施設はいわゆるユニバーサルデザインで、手すり、扉の取っ手など、背の高いスウェーデン人の大人用の高さと、子供や高齢者障害者用に低い所と2箇所に設置されていることに驚かされました。