日別アーカイブ: 2017年3月19日

市庁舎は神聖不可侵、敗戦後の実話、磯村英一氏の話

地方自治の指導者のお一人、元東洋大学長磯村英一氏から直接聞いた話です。「市庁舎、地方自治は神聖不可侵、敗戦後の実話」をある勉強会で聴きました。「敗戦後、渋谷区長を務めた際、米軍の将校がジープで焼け野原に残った渋谷区役所に来訪。(おそらく接収可能な建築物の調査中)爆弾に生き延びた建物が目をつけられたのでしょう。米軍の将校は、この建物を接収すると磯村区長(年齢はおそらく40歳前後)に命令しました。「ところでこの建物は何か?」と米軍将校が磯村区長に質問しました。磯村区長は「City Hall」と英語で回答しました。(対応誤れば射殺される恐れもあったでしょう)そしたら米軍将校の態度が一変。City Hallは「市民」にとり大切な施設。接収命令は破棄します。失礼しました。と占領軍の将校が磯村区長に敬礼しその場を去りました。「市庁舎は神聖な場所と悟りました。」との内容でした。つまり地方自治、市民自治は占領軍も敬意を表する対象であり、その象徴としての市庁舎は神聖な場所という理解です。地方自治体の公務員、市議会議員は磯村先生の話を心に刻み仕事をする必要があります。

ピアニスト田崎悦子さんのユニークなリサイタルを楽しみました。

ピアニスト田崎悦子さんのリサイタルにお招きいただき、表参道のカワイサロンに行きました。すばらしいリサイタルでした。特徴の1、若いピアニストとのコラボ。特徴の2、ピアノ2台、2名づつ4人、8手のピアノ演奏。特徴3、田崎さんの語り付きでした。田崎さんはフルブライト留学の同窓生。数年前、フルブライト留学の支援のため寄付金集めのため、ボランティアでピアノリサイタルをチェリストの堤さん(フルブライト同窓生)とチャリティコンサートを実施してくださいました。当時、私は同窓会長。田崎さんはニューヨーク市にあるジュリアード音楽院留学。

リサイタルには若手のデュオの藤井さんと白水さん、現役学生の平林さん、岩井さん(お二人は大学生)、町永さん(高校生)。若手を参加させることは、田崎さんが留学中、いわゆる世界の巨匠たちと学生たちが小さな村で一緒に過ごし、音楽談議をし、演奏をし、学生にとり最高の学習環境を得たことに基づきます。

建築にも同様のイベントがあります。世界のリーダーの先生が若手建築家と10日程度合宿し、建築デザインの演習をします。IFYA(次世代建築家国際フォーラム)という組織です。私が日本の事務局長を務めておりました。日本で神戸と名古屋で合宿をしました。若手にとり、世界のリーダーから直接手ほどきを受けることは最高の勉強です。

リサイタルの内容はドビュッシーの牧神の午後への前奏曲、シューベルトの人生の嵐、ブラームスの大学祝典序曲、ラヴェルのマ・メール・ロワ、リストの交響詩第3番「前奏曲」でした。連弾の迫力、4人の呼吸の一致に感激しました。