日別アーカイブ: 2021年4月1日

職業の多様性。ニューヨークヤンキース大打者が心臓外科医に。

ニューヨークタイムズ2021年3月25日の記事によると、元ヤンキースの大打者バビー・ブラウンが亡くなりました。戦後、ヤンキースの大打者として4回ワールドシリーズに出場しました。打者として脂が乗りきっている29歳の時、野球選手を辞め、心臓外科医になりました。日本のスポーツ界ではありえない職業選択です。アメリカ的な多様な職業選択です。

日本では、学校を卒業後、就職し、同じ職場で定年まで勤めるのが一般的です。一方、欧米では、転職が当たり前です。大学教授も5年から10年位で他大学や民間企業、あるいは政界に転職します。しかし、ブラウンの場合、大リーグの打者として立派な成績を残し、さらに医学の勉強をし、医者になったのですから大変な努力家だったのでしょう。シーズンが終了後から翌年のシーズンが始まるまで医学の勉強をしたようです。

[原田のコメント]日本のスポーツ選手は、退職後、一般的に評論家、タレント、水商売と限られた分野に就職する方が多いと聞きます。アメリカでは、新たに勉強しなおし、新たな分野の仕事に就く方が多いと聞きます。多様性と叫ばれていますが、欧米と比較し、日本はまだまだ金太郎飴の社会です。

南カリフォルニア大学セクハラ問題で1100億円の賠償

ニューヨークタイムズ2021年3月25日の記事によると、南カリフォルニア大学でセクハラ問題で、大学は多くの被害者に1100億円の賠償金を支払いました。南カリフォルニア大学はアメリカの名門門大学の一つです。日本からも多くの留学生がいます。2018年、地元のロサンジェルスタイムズが報道し、セクハラ問題が公になりました。大学専属の婦人科医ジョージ・ティンドールが20年以上にわたり診察に訪れた数千人の女子学生にセクハラ行為をしました。90年代、学生から大学当局に対し訴えたありましたが、当時の大学当局は適切に対応しませんでした。それが、また、被害を増やす原因にもなりました。責任を取り学長も辞任しました。

[原田コメント]公になりにくい問題を長年大学当局が適切に対応しなかったことで、大学当局の責任は重大です。一方、被害者に対する巨額な賠償額は、日本の裁判事例などから、考えられない額です。