港区長秘話43 嫌な仕事を担当したY課長

港区長に就任した平成12年6月、担当から区長に報告がありませんでしたのでしばらくの間承知していませんでしたが(それ自体問題です)若い女性職員の公金横領疑惑がありました。その金額1000万円以上です。3年以上にわたり横領していたそうです。当該職員は翌年の平成13年2月に逮捕されました。その間彼女は所轄の愛宕警察署に任意聴取のため何度が呼ばれたそうです。その際、逃亡、自殺など事故防止のためY課長が愛宕警察署まで同伴したそうです。いい仕事でありません。事件の後、Y課長の責任感に対し慰労しました。(事件はY課長時代の時ではありません)U助役に命じ、そういう嫌な仕事をした管理職に人事である種の配慮をしなければいけないと伝えました。Y課長を部長級にしました。

後日談です。若い女性職員は横領したお金でブランド物を買っていたそうです。前職はX県警本部。武井人事課長に注意喚起しました。「X県警を辞めて再度、地方公務員試験を受けて港区に就職するのは不自然であり、どういう事情があったのか、また、仕事ぶりはどうだったか、X県警人事課に照会するのが採用担当の人事課長の責任である、気を働かせろ。」と伝えました。「私の事務所は小規模ですが、官庁関係の仕事、すなわち個人情報など扱うのでそういうことに意識の高い人材を採用しなければならないので、十分な配慮をしたこと、また、お金を適切に扱うため、小口現金金庫に朝、夕、いくらの現金があるか、切手などがいくら入っているか、2人で確認し、正確に取り扱うようにしていますので、私の事務所の方が厳格で、港区役所の現金扱い方法は問題アリ、また、職員採用について、原田の方法からすると原田の方が人事課長に向いている。」と厳しく注意をしました。また、職員がブランド物を多く身に着けていれば「公務員としてふさわしくない。」と注意するのも管理職の義務であると注意しました。私の区長退任後、港区で大きな事件があり、連絡体制、事後処理で問題があり、やはり又か、という思いでした。この横領事件は私の区長時代のことでありませんが、事件が発覚した時の区長ですから、議会や様々な席でお詫びし(90度に腰を折り曲げて)給与を自主的に50%返還しました。組織の最高責任者としての責任の取り方です。また、緊張感が欠ける職場にしてはいけません。石原元知事や橋本大阪市長は、職員に問題があると記者会見で職員をバカ役人を叱って終わりで、最高責任者として自ら責任をとることはありませんでした。これも問題です。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です